ニコンのレンジファインダー機「Nikon SP」片手に東京さんぽ [スタッフRの「撮影に行こう」]
こんにちは、スタッフRです。
今回より、長めの記事はスタッフごとにカテゴリ分けすることになりました。
いつまで続くか、また更新ペースは未定ですが、私の記事は【スタッフRの「撮影に行こう」】カテゴリに順次掲載予定ですので、どうぞよろしくお願いします。
久しぶりついでに、初心に戻って趣旨を説明します。
まず、ブログ自体の趣旨は『見ていただいた皆様へ、写真の楽しさを紹介すること』です。
当カテゴリ【スタッフRの「撮影に行こう」】では、私こと「スタッフR」が様々な機材(カメラ・レンズ等)を持ち歩いて色々な場所で撮影した写真を、ちょっとした文章とともにご紹介します。
「こんなカメラがあるんだ」
「こんな場所があるんだ」
「こんな写真が撮れるんだ」
「じゃあ、ちょっと出掛けて撮ってみよう!」
写真を、あるいは文章を見て、少しでもそんな感じに思っていただければ幸いです。
さて、それでは今回の記事。まずは機材の紹介からしていきたいと思います。
タイトルにもあるように、「Nikon SP」というニコン(日本光学)の古いレンジファインダーカメラ*1を使ってきました。
(今回のカメラは私のものではなく、上司のコレクション品をお借りしました。この場を借りてお礼申し上げます。)
ニコンというと、ほとんどの方は「一眼レフカメラ*2」や「ミラーレス一眼カメラ*3」を想像すると思います。
ニコンが初めて一眼レフカメラ「ニコンF」を世に出したのは1959年のことです。
それ以前は主にレンジファインダーカメラを発売していました。
「Nikon SP」はニコンのレンジファインダーカメラの中でも高機能で完成度が高いと言われています。
発売は1957年で、私が生まれる遥か昔のカメラです。
もちろん、フィルムを装填して使用します。
ちなみに2005年に2500台限定で復刻生産されていますが、こちらは貴重なオリジナルのものです。
レンジファインダーカメラは、レンズの繰り出し量と距離計が連動しており、ファインダー*4の二重像を合わせることで正確なピント*5合わせを行うことができます。
カメラの上部にファインダー用の窓が2つ付いていて、これらが光学式距離計となっています。
一眼レフカメラと異なり、撮影用レンズの光学系とファインダーの光学系は別になっているため、ファインダー内には基準となる画角*6に合わせた枠が表示されています。
レンジファインダーカメラでは、撮影時の被写界深度*7はファインダーには反映されません。
撮影前にレンズの被写界深度目盛りでおおまかなピントの範囲を確認しつつ、絞り*8を決めて撮影する事となります。
レンズは「Nippon Kogaku Nikkor-S 5cm F1.4」。
焦点距離は近年ではmm表記が使われることが多いのですが、このレンズは「5cm」とcm表記となっています。
(すなわち、焦点距離は50mmです)
非常にコンパクトなレンズで、最近の大きなレンズに慣れた身としては本当にこれで大丈夫なのかと心配になります。
結論から言うと写りはまったく問題はありませんでした。
ギリギリまでずっしりと詰まった光学ガラスを見ると、まさしく当時のニコン(日本光学)の技術力の結晶とも思えてきます。
さて、このカメラ「Nikon SP」には「露出計*9」は付いておらず、撮影者が「露出*10」すなわち「絞り」と「シャッタースピード*11」を決定する必要があります。
露出の決定にはISO感度*12も重要ですが、フィルムの場合は途中交換ができないため固定値となります。
「Nikon SP」に限らず、古いカメラには露出計が付いていないものがほとんどです。
(もしくは、付いていても動作がおかしい「露出計不良」となっているかもしれません)
撮影するにはまず「構図」を決め、次に「ピント」を合わせ、そして意図した露出と被写界深度となるよう「絞り」と「シャッタースピード」を決めます。
こうして書くと難しそうだと思われるかもしれません。
そこで、あらかじめ基準となる絞りとシャッタースピードの組み合わせを覚えておき、後は条件によって調整するという方法である程度の写真は撮影できます。
(俗に「体感露出」などと言われています)
まず、基準となるシャッタースピードと絞りの組み合わせ。
これは「標準露光表」というものがあり、よくフィルムの箱に書いてあったりします。
ISO感度は固定して考え、シャッタースピードを基準に絞りを変えるか、あるいは絞りを基準にシャッタースピードを変えることでフィルムの露光量*13を決定します。
私がよく使用する基準(おそらく最もメジャーな基準)は、感度がISO100でシャッタースピードを1/250に固定したときのもので、
というものです。
ラチチュード*14が広いネガフィルム*15では露出に多少のズレがあっても大丈夫なことが多いため、基本的には「だいたい適正露出」であれば問題ありません。
後は絞って被写界深度を稼ぎたいからその分シャッタースピードを遅くしたり(プログラムシフト*16と同じ)、ハイキー*17に写したいからシャッタースピードだけ遅くしたり(露出補正*18と同じ)といった操作を行います。
もっとも、ラチチュードの狭いリバーサルフィルム*19では、単体露出計などでしっかりと設定されることをオススメします。
では、作例とまいりましょう。
フィルムには「Fujifilm 業務用 100」を使用し、東京の街歩きスナップ*20です。
カラーネガフィルムですが、この時代のカメラでどこまで写るのかはわかりません。
(当時はネガフィルムはモノクロが主流で、カラーフィルムは「さくら天然色フヰルム」に代表されるリバーサルフィルムが使われていました)
また、デジタル化した写真のRAW現像*21は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて行っています。
ネガフィルムのデジタル化についてはこちらの記事「ネガフィルムをデジタル化してみませんか?」をご覧ください。
画像中に取り込み時のゴミが見られますが、ご了承ください。
また、写真は雰囲気を重視し、極端なピンボケ*22やブレ*23がなければそのまま掲載しています。
午後の日差しの路地裏を一枚。
さっと撮ったため、多少手ブレ*24してしまいました。
無彩色*25の建物の中、自己主張する標識を。
赤や青の原色は、とても目立ちますね。
都市部の中は、意外なほどに公園が点在しています。
カメラを片手に歩いてみると、普段は目につかないような風景も物珍しく見えるかもしれません。
ふと、通りの向こうから視線を感じて。
モチーフはフクロウでしょうか。
脇道に逸れると、このようなものがありました。
何もないと思っていた場所にも、意外なほど多くの発見があります。
ガード下を、道路越しに。
電車が走っていれば、もう少し臨場感が得られたかもしれません。
停泊中の屋形船。
東京ならではの風景でしょうか。とても情緒がある風景だと思います。
さて、今回はレンジファインダーカメラ「Nikon SP」で撮影した写真をご紹介しました。
カメラ自体の操作性は非常に洗練されていて、ある程度の知識があればすんなりと使いやすいカメラという印象でした。
金属製でとても重厚感があるので、カメラを構えるだけで「撮るぞ!」という気持ちになりますね。
フィルムには、たまたま手元にあったカラーネガフィルム「Fujifilm 業務用 100」を使用しましたが、昔のカメラとは思えない、しっかりした写りです。
ぜひ、今度はモノクロフィルムを入れて撮影してみたいと思います。
(ぜひ、また貸してください!)
*1 レンジファインダーカメラとは、撮影用レンズとは別に光学式距離計を搭載したカメラのことです。
記事に戻る
*2 一眼レフカメラとは、撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラのことです。実際の撮影イメージを光学ファインダーで確認することができ、視差も生じないという利点を持ちますが、その分内部機構が大きくなるという欠点もあります。
記事に戻る
*3 一眼レフカメラの光学ファインダーの代わりに、液晶モニターや電子ビューファインダーを見ながら撮影するレンズ交換式のデジタルカメラのことです。一眼レフカメラから鏡を廃した構成であるため、内部機構が簡略化でき、小型軽量なものが多いです。
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*4 ファインダーとは、カメラで構図の決定やピント合わせに使用する覗き窓のことです。
記事に戻る
*5 ピントとは、結像点のことをいいます。ピントが合っている部分が鮮明に写るため、メインとなる被写体にピントを合わせるのが写真撮影の基本となります。
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*6 画角とは、実際に撮影可能な範囲のことを指します。画角が広ければ広角、狭ければ望遠です。
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*7 被写界深度とは、ピントの合っているように見える範囲のことを言います。
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*8 絞りとは、レンズから入る光の量を調整する機構のことです。
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*9 露出計とは、光の強度を測定し、標準露出となる露出値を割り出す装置のことです。
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*10 露出とは、記録される写真の明るさのことです。 露出はレンズの絞りやシャッタースピード、そしてセンサの感度により決まります。
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*11 シャッタースピードとは、シャッターが開いてから閉じるまでの時間(露光時間)のことをいいます。
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*12 ISO感度とは、どの程度弱い光まで記録できるかを表します。感度を高くすると、同じ明るさでも速いシャッタースピードで撮影することができますが、その分ノイズが多くなります。
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*13 露光量とは、フィルムにレンズを通した光をどれだけ当てるかをいいます。
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*14 ラチチュードとは、フィルムが記録可能な露出の範囲のことをいいます。
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*15 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
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*16 プログラムシフトとは、プログラムオート(AE)によりカメラが決定した露出をキープした状態で、絞りとシャッター速度の組合せを変化させることです。
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*17 ハイキーとは、意図的に露出オーバーにする(明るくする)ことを言います。写真全体を明るくすることで、爽やかな印象に仕上げることができます。RAW現像では撮影後に露出補正やトーンカーブで調整することができます。
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*18 露出補正とは、カメラが決定した適正露出から撮影者の意図に応じて露出を調整する機能のことです。
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*19 リバーサルフィルムとは写真フィルムの一つであり、スライド映写などで直接鑑賞できるポジの状態で記録されます。ポジフィルムやスライドフィルムとも呼ばれ、ネガフィルムに比べ彩度に優れています。
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*20 スナップとは、日常の風景、人物の飾らない様子や素振りなど、気になったものや瞬間を素早く撮ることをいいます。
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*21 RAW現像とは、デジタルカメラのセンサから出力された未加工のデータ(RAWデータ)をJPEGやTIFFなどの汎用画像ファイルに変換する処理のことをいいます。RAWデータはJPEG画像よりもデータ量が多いため、RAW現像では高画質な写真編集を行うことができます。
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*22 ピンボケとは、ピントが被写体に合っていないことをいいます。
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*23 ブレとは、被写体もしくは撮影者が撮影中に動くことにより生じます。写真が何枚も重なったように写り、写真の鮮明さが損なわれます。被写体が動くことで生じたブレを被写体ブレ、撮影者が動くことで生じたブレを手ブレといいます。
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*24 手ブレとは、シャッターが開いている間に撮影者が動くことにより生じるブレです。写真が何枚も重なったように写り、写真の鮮明さが損なわれます。
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*25 無彩色とは、白と黒とを混ぜ合わせて作る色のことです。
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今回より、長めの記事はスタッフごとにカテゴリ分けすることになりました。
いつまで続くか、また更新ペースは未定ですが、私の記事は【スタッフRの「撮影に行こう」】カテゴリに順次掲載予定ですので、どうぞよろしくお願いします。
目次
1. はじめに
久しぶりついでに、初心に戻って趣旨を説明します。
まず、ブログ自体の趣旨は『見ていただいた皆様へ、写真の楽しさを紹介すること』です。
当カテゴリ【スタッフRの「撮影に行こう」】では、私こと「スタッフR」が様々な機材(カメラ・レンズ等)を持ち歩いて色々な場所で撮影した写真を、ちょっとした文章とともにご紹介します。
「こんなカメラがあるんだ」
「こんな場所があるんだ」
「こんな写真が撮れるんだ」
「じゃあ、ちょっと出掛けて撮ってみよう!」
写真を、あるいは文章を見て、少しでもそんな感じに思っていただければ幸いです。
2. 今回のカメラ「Nikon SP」について
さて、それでは今回の記事。まずは機材の紹介からしていきたいと思います。
タイトルにもあるように、「Nikon SP」というニコン(日本光学)の古いレンジファインダーカメラ*1を使ってきました。
(今回のカメラは私のものではなく、上司のコレクション品をお借りしました。この場を借りてお礼申し上げます。)
ニコンというと、ほとんどの方は「一眼レフカメラ*2」や「ミラーレス一眼カメラ*3」を想像すると思います。
ニコンが初めて一眼レフカメラ「ニコンF」を世に出したのは1959年のことです。
それ以前は主にレンジファインダーカメラを発売していました。
「Nikon SP」はニコンのレンジファインダーカメラの中でも高機能で完成度が高いと言われています。
発売は1957年で、私が生まれる遥か昔のカメラです。
もちろん、フィルムを装填して使用します。
ちなみに2005年に2500台限定で復刻生産されていますが、こちらは貴重なオリジナルのものです。
レンジファインダーカメラは、レンズの繰り出し量と距離計が連動しており、ファインダー*4の二重像を合わせることで正確なピント*5合わせを行うことができます。
カメラの上部にファインダー用の窓が2つ付いていて、これらが光学式距離計となっています。
一眼レフカメラと異なり、撮影用レンズの光学系とファインダーの光学系は別になっているため、ファインダー内には基準となる画角*6に合わせた枠が表示されています。
レンジファインダーカメラでは、撮影時の被写界深度*7はファインダーには反映されません。
撮影前にレンズの被写界深度目盛りでおおまかなピントの範囲を確認しつつ、絞り*8を決めて撮影する事となります。
レンズは「Nippon Kogaku Nikkor-S 5cm F1.4」。
焦点距離は近年ではmm表記が使われることが多いのですが、このレンズは「5cm」とcm表記となっています。
(すなわち、焦点距離は50mmです)
非常にコンパクトなレンズで、最近の大きなレンズに慣れた身としては本当にこれで大丈夫なのかと心配になります。
結論から言うと写りはまったく問題はありませんでした。
ギリギリまでずっしりと詰まった光学ガラスを見ると、まさしく当時のニコン(日本光学)の技術力の結晶とも思えてきます。
3. 撮影時の露出について
さて、このカメラ「Nikon SP」には「露出計*9」は付いておらず、撮影者が「露出*10」すなわち「絞り」と「シャッタースピード*11」を決定する必要があります。
露出の決定にはISO感度*12も重要ですが、フィルムの場合は途中交換ができないため固定値となります。
「Nikon SP」に限らず、古いカメラには露出計が付いていないものがほとんどです。
(もしくは、付いていても動作がおかしい「露出計不良」となっているかもしれません)
撮影するにはまず「構図」を決め、次に「ピント」を合わせ、そして意図した露出と被写界深度となるよう「絞り」と「シャッタースピード」を決めます。
こうして書くと難しそうだと思われるかもしれません。
そこで、あらかじめ基準となる絞りとシャッタースピードの組み合わせを覚えておき、後は条件によって調整するという方法である程度の写真は撮影できます。
(俗に「体感露出」などと言われています)
まず、基準となるシャッタースピードと絞りの組み合わせ。
これは「標準露光表」というものがあり、よくフィルムの箱に書いてあったりします。
ISO感度は固定して考え、シャッタースピードを基準に絞りを変えるか、あるいは絞りを基準にシャッタースピードを変えることでフィルムの露光量*13を決定します。
私がよく使用する基準(おそらく最もメジャーな基準)は、感度がISO100でシャッタースピードを1/250に固定したときのもので、
シーン | 絞り(F値) |
快晴 | F11 |
晴れ | F8 |
明るい曇り | F5.6 |
曇り・日陰 | F4 |
というものです。
ラチチュード*14が広いネガフィルム*15では露出に多少のズレがあっても大丈夫なことが多いため、基本的には「だいたい適正露出」であれば問題ありません。
後は絞って被写界深度を稼ぎたいからその分シャッタースピードを遅くしたり(プログラムシフト*16と同じ)、ハイキー*17に写したいからシャッタースピードだけ遅くしたり(露出補正*18と同じ)といった操作を行います。
もっとも、ラチチュードの狭いリバーサルフィルム*19では、単体露出計などでしっかりと設定されることをオススメします。
4. 作例(使用フィルム: Fujifilm 業務用 100)
では、作例とまいりましょう。
フィルムには「Fujifilm 業務用 100」を使用し、東京の街歩きスナップ*20です。
カラーネガフィルムですが、この時代のカメラでどこまで写るのかはわかりません。
(当時はネガフィルムはモノクロが主流で、カラーフィルムは「さくら天然色フヰルム」に代表されるリバーサルフィルムが使われていました)
また、デジタル化した写真のRAW現像*21は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて行っています。
ネガフィルムのデジタル化についてはこちらの記事「ネガフィルムをデジタル化してみませんか?」をご覧ください。
画像中に取り込み時のゴミが見られますが、ご了承ください。
また、写真は雰囲気を重視し、極端なピンボケ*22やブレ*23がなければそのまま掲載しています。
午後の日差しの路地裏を一枚。
さっと撮ったため、多少手ブレ*24してしまいました。
無彩色*25の建物の中、自己主張する標識を。
赤や青の原色は、とても目立ちますね。
都市部の中は、意外なほどに公園が点在しています。
カメラを片手に歩いてみると、普段は目につかないような風景も物珍しく見えるかもしれません。
ふと、通りの向こうから視線を感じて。
モチーフはフクロウでしょうか。
脇道に逸れると、このようなものがありました。
何もないと思っていた場所にも、意外なほど多くの発見があります。
ガード下を、道路越しに。
電車が走っていれば、もう少し臨場感が得られたかもしれません。
停泊中の屋形船。
東京ならではの風景でしょうか。とても情緒がある風景だと思います。
5. まとめ
さて、今回はレンジファインダーカメラ「Nikon SP」で撮影した写真をご紹介しました。
カメラ自体の操作性は非常に洗練されていて、ある程度の知識があればすんなりと使いやすいカメラという印象でした。
金属製でとても重厚感があるので、カメラを構えるだけで「撮るぞ!」という気持ちになりますね。
フィルムには、たまたま手元にあったカラーネガフィルム「Fujifilm 業務用 100」を使用しましたが、昔のカメラとは思えない、しっかりした写りです。
ぜひ、今度はモノクロフィルムを入れて撮影してみたいと思います。
(ぜひ、また貸してください!)
*1 レンジファインダーカメラとは、撮影用レンズとは別に光学式距離計を搭載したカメラのことです。
記事に戻る
*2 一眼レフカメラとは、撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラのことです。実際の撮影イメージを光学ファインダーで確認することができ、視差も生じないという利点を持ちますが、その分内部機構が大きくなるという欠点もあります。
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*3 一眼レフカメラの光学ファインダーの代わりに、液晶モニターや電子ビューファインダーを見ながら撮影するレンズ交換式のデジタルカメラのことです。一眼レフカメラから鏡を廃した構成であるため、内部機構が簡略化でき、小型軽量なものが多いです。
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*4 ファインダーとは、カメラで構図の決定やピント合わせに使用する覗き窓のことです。
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*5 ピントとは、結像点のことをいいます。ピントが合っている部分が鮮明に写るため、メインとなる被写体にピントを合わせるのが写真撮影の基本となります。
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*6 画角とは、実際に撮影可能な範囲のことを指します。画角が広ければ広角、狭ければ望遠です。
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*7 被写界深度とは、ピントの合っているように見える範囲のことを言います。
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*8 絞りとは、レンズから入る光の量を調整する機構のことです。
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*9 露出計とは、光の強度を測定し、標準露出となる露出値を割り出す装置のことです。
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*10 露出とは、記録される写真の明るさのことです。 露出はレンズの絞りやシャッタースピード、そしてセンサの感度により決まります。
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*11 シャッタースピードとは、シャッターが開いてから閉じるまでの時間(露光時間)のことをいいます。
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*12 ISO感度とは、どの程度弱い光まで記録できるかを表します。感度を高くすると、同じ明るさでも速いシャッタースピードで撮影することができますが、その分ノイズが多くなります。
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*13 露光量とは、フィルムにレンズを通した光をどれだけ当てるかをいいます。
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*14 ラチチュードとは、フィルムが記録可能な露出の範囲のことをいいます。
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*15 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
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*16 プログラムシフトとは、プログラムオート(AE)によりカメラが決定した露出をキープした状態で、絞りとシャッター速度の組合せを変化させることです。
記事に戻る
*17 ハイキーとは、意図的に露出オーバーにする(明るくする)ことを言います。写真全体を明るくすることで、爽やかな印象に仕上げることができます。RAW現像では撮影後に露出補正やトーンカーブで調整することができます。
記事に戻る
*18 露出補正とは、カメラが決定した適正露出から撮影者の意図に応じて露出を調整する機能のことです。
記事に戻る
*19 リバーサルフィルムとは写真フィルムの一つであり、スライド映写などで直接鑑賞できるポジの状態で記録されます。ポジフィルムやスライドフィルムとも呼ばれ、ネガフィルムに比べ彩度に優れています。
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*20 スナップとは、日常の風景、人物の飾らない様子や素振りなど、気になったものや瞬間を素早く撮ることをいいます。
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*21 RAW現像とは、デジタルカメラのセンサから出力された未加工のデータ(RAWデータ)をJPEGやTIFFなどの汎用画像ファイルに変換する処理のことをいいます。RAWデータはJPEG画像よりもデータ量が多いため、RAW現像では高画質な写真編集を行うことができます。
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*22 ピンボケとは、ピントが被写体に合っていないことをいいます。
記事に戻る
*23 ブレとは、被写体もしくは撮影者が撮影中に動くことにより生じます。写真が何枚も重なったように写り、写真の鮮明さが損なわれます。被写体が動くことで生じたブレを被写体ブレ、撮影者が動くことで生じたブレを手ブレといいます。
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*24 手ブレとは、シャッターが開いている間に撮影者が動くことにより生じるブレです。写真が何枚も重なったように写り、写真の鮮明さが損なわれます。
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*25 無彩色とは、白と黒とを混ぜ合わせて作る色のことです。
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ミノルタのコンパクトカメラを持ち歩いてみました [スタッフRの「撮影に行こう」]
こんにちは、最近すっかりフィルムカメラ*1、それもコンパクトカメラ*2にハマっているスタッフRです。
こちらの記事「ネガフィルムをデジタル化してみませんか?」を元にネガフィルム*3のデジタル化ができますので、家で眠っているフィルムカメラがあるという方はぜひ試してみてください。
さて、今回はこんなカメラを使ってきました。
「Minolta Capios 160A」です。
ミノルタのコンパクトカメラで、モデル名に「160」とあるように望遠側の焦点距離*4が160mmのズームレンズ*5を搭載したモデルです。
発売は2002年。この後に、ミノルタはコニカと経営統合し、最終的にはコニカミノルタとなりました。
「Capios」シリーズとしては後期のモデルで、この頃はこちらの「OLYMPUS μ-III 150」の記事でも触れたとおり、既にデジタルカメラ*6が発売されている頃です。
このカメラは、コンパクトカメラとしては高機能で、ファインダー*7内に測距点*8を表示する機能などを搭載しています。
フィルムには「Kodak GOLD 100」を使用しました。
また、デジタル化した写真のRAW現像*9は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて行っています。
画像中に取り込み時のゴミが見られますが、ご了承ください。
まずは、千葉ポートパークで一枚。
冬の日差しに照らされた木々の葉が、きらきらと輝いていました。
千葉ポートパークには、千葉ポートタワーがあります。
上からは千葉の港を行き交う船を眺めることができます。
天気がいいと富士山や東京スカイツリーも見えるので、オススメのスポットです。
こちらは、登渡神社の境内にて。
千葉氏ゆかりの神社の一つで、「登戸神社」とも呼ばれています。
海浜幕張駅の近くにて。
京葉線を下から眺めてみました。
低めの日差しで、幕張とは思えないほど物寂しい雰囲気になりました。
夕焼けに照らされた水道橋を。
錆色が印象的です。
さて、今回はフィルムコンパクトカメラ「Minolta Capios 160A」に「Kodak GOLD 100」というフィルムで撮影した写真をご紹介しました。
最近、フィルムコンパクトカメラでの撮影が続いています。
デジタルだとついつい枚数を多く撮ってしまいがちですが、フィルムだと撮影枚数が限られる分、自然と一枚ずつ考えて撮るようになりますね。
*1 フィルムカメラとは、被写体像をフィルム(写真フィルム)に露光するカメラです。フィルムの感光剤に銀化合物(銀塩)を用いることから銀塩カメラともいいます。
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*2 コンパクトカメラとは、小型軽量に設計されたカメラのことです。レンズ交換が可能なカメラに対し、レンズ交換が不可能なカメラの総称としても用いられます。
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*3 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
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*4 焦点距離とは、レンズの中心点(主点)から焦点までの距離のことです。焦点距離が短いと画角が広く、長いと画角が狭くなります。
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*5 ズームレンズとは、ズームによって焦点距離を変えることのできるレンズです。被写体までの距離(撮影距離)を変えずに、被写体の写る大きさを調整することができます。
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*6 デジタルカメラとは、撮像素子で撮影した画像をデジタルデータとして記録するカメラのことです。
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*7 ファインダーとは、カメラで構図の決定やピント合わせに使用する覗き窓のことです。
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*8 測距点とは、カメラのオートフォーカスでピントを合わせるためのポイントのことです。フォーカスポイントともいいます。
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*9 RAW現像とは、デジタルカメラのセンサから出力された未加工のデータ(RAWデータ)をJPEGやTIFFなどの汎用画像ファイルに変換する処理のことをいいます。RAWデータはJPEG画像よりもデータ量が多いため、RAW現像では高画質な写真編集を行うことができます。
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こちらの記事「ネガフィルムをデジタル化してみませんか?」を元にネガフィルム*3のデジタル化ができますので、家で眠っているフィルムカメラがあるという方はぜひ試してみてください。
さて、今回はこんなカメラを使ってきました。
「Minolta Capios 160A」です。
ミノルタのコンパクトカメラで、モデル名に「160」とあるように望遠側の焦点距離*4が160mmのズームレンズ*5を搭載したモデルです。
発売は2002年。この後に、ミノルタはコニカと経営統合し、最終的にはコニカミノルタとなりました。
「Capios」シリーズとしては後期のモデルで、この頃はこちらの「OLYMPUS μ-III 150」の記事でも触れたとおり、既にデジタルカメラ*6が発売されている頃です。
このカメラは、コンパクトカメラとしては高機能で、ファインダー*7内に測距点*8を表示する機能などを搭載しています。
フィルムには「Kodak GOLD 100」を使用しました。
また、デジタル化した写真のRAW現像*9は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて行っています。
画像中に取り込み時のゴミが見られますが、ご了承ください。
まずは、千葉ポートパークで一枚。
冬の日差しに照らされた木々の葉が、きらきらと輝いていました。
千葉ポートパークには、千葉ポートタワーがあります。
上からは千葉の港を行き交う船を眺めることができます。
天気がいいと富士山や東京スカイツリーも見えるので、オススメのスポットです。
こちらは、登渡神社の境内にて。
千葉氏ゆかりの神社の一つで、「登戸神社」とも呼ばれています。
海浜幕張駅の近くにて。
京葉線を下から眺めてみました。
低めの日差しで、幕張とは思えないほど物寂しい雰囲気になりました。
夕焼けに照らされた水道橋を。
錆色が印象的です。
さて、今回はフィルムコンパクトカメラ「Minolta Capios 160A」に「Kodak GOLD 100」というフィルムで撮影した写真をご紹介しました。
最近、フィルムコンパクトカメラでの撮影が続いています。
デジタルだとついつい枚数を多く撮ってしまいがちですが、フィルムだと撮影枚数が限られる分、自然と一枚ずつ考えて撮るようになりますね。
*1 フィルムカメラとは、被写体像をフィルム(写真フィルム)に露光するカメラです。フィルムの感光剤に銀化合物(銀塩)を用いることから銀塩カメラともいいます。
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*2 コンパクトカメラとは、小型軽量に設計されたカメラのことです。レンズ交換が可能なカメラに対し、レンズ交換が不可能なカメラの総称としても用いられます。
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*3 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
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*4 焦点距離とは、レンズの中心点(主点)から焦点までの距離のことです。焦点距離が短いと画角が広く、長いと画角が狭くなります。
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*5 ズームレンズとは、ズームによって焦点距離を変えることのできるレンズです。被写体までの距離(撮影距離)を変えずに、被写体の写る大きさを調整することができます。
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*6 デジタルカメラとは、撮像素子で撮影した画像をデジタルデータとして記録するカメラのことです。
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*7 ファインダーとは、カメラで構図の決定やピント合わせに使用する覗き窓のことです。
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*8 測距点とは、カメラのオートフォーカスでピントを合わせるためのポイントのことです。フォーカスポイントともいいます。
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*9 RAW現像とは、デジタルカメラのセンサから出力された未加工のデータ(RAWデータ)をJPEGやTIFFなどの汎用画像ファイルに変換する処理のことをいいます。RAWデータはJPEG画像よりもデータ量が多いため、RAW現像では高画質な写真編集を行うことができます。
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AFフィルム一眼レフ「PENTAX MZ-3」を試してみました [スタッフRの「撮影に行こう」]
こんにちは、スタッフRです。
RAW現像*1を行っている方の多くは、普段デジタル一眼レフ*2やミラーレス一眼*3を使っているかと思います。
フィルムにこれまで触れたことがない方も多いかもしれません。
今回もネガフィルム*4のお話ですが、使用したカメラはこちら。
ペンタックスのオートフォーカス*5一眼レフ、「PENTAX MZ-3」です。
ペンタックスのカメラマウント*6である「Kマウント」は、これまで細かい変更はあるものの、ずっとマウント形状が同じことを特徴としています。
これは、もちろん最新のデジタル一眼レフに昔のレンズが取り付けられることを意味しますが、逆もしかり。
もしフィルム時代のレンズを安価に入手しているのであれば、フィルム一眼レフ*7を試すことも当然可能です。
ペンタックスの場合、名前が「PENTAX-DA」ではないレンズ(すなわち、フルサイズ*8のイメージサークル*9をカバーしているレンズ) 、かつ絞り環*10があるレンズであれば、基本的に使用可能です。
(ニコンFマウントも同じような特徴を持っていますが、カメラ・レンズ毎に細かい制約があります)
近年は中古のフィルム一眼レフの価格も大きく下がっているので、「ちょっとフィルムの写りを試してみたい」という方はぜひ。
レンズは「smc PENTAX-FA 35mm F2 AL」を使用しました。
筆者はこのレンズを、デジタル一眼レフを始めた当初に購入しました。
フィルムには「Fujifilm 業務用 100」を使用しました。
今回もこちらの記事「ネガフィルムをデジタル化してみませんか?」を元にネガフィルムをデジタル化しています。
また、デジタル化した写真のRAW現像は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて行っています。
画像中に取り込み時のゴミが見られますが、ご了承ください。
冬の日差しに照らされた、ハボタンを一枚。
実はハボタンはアブラナ科の植物です。
ハボタンといえばこの状態を思い浮かべますが、育て続けると綺麗な花をしっかり咲かせてくれるのだとか。
ネガフィルムのデジタル化では、この写真のようなハイキー*11気味の表現の方が簡単です。
紅葉しているので、おそらくヒイラギナンテンかと思います。
いちおう放射構図*12っぽくなっていると思います。
あらためて考えてみると、そもそも草木の形って完成されていることが多いですね。
先ほどの写真とは異なり、色をこってりと出すような場合、ネガフィルムからの調整は困難です。
こちらの写真は、全体としては少しアンダー気味で、葉の表面に光が当たってハイライトとなっているような表現を目指しましたが、自分だけではうまく調整できませんでした。
トーンカーブの調整を手伝っていただき、なんとか表現できました。
ひなたぼっこ中のにゃん様、「何してんの?」といった表情です(笑
オートフォーカスでのピント*13合わせに時間がかかったり、連写*14ができなかったりとフィルムならではの悩みが頭をよぎります。
実際、ピント合わせにも失敗していますね。
花時計。
奥行きを出すために、斜めに構えて放射構図にし、空を入れてみました。
この日は綺麗な夕焼けでしたので、ちょっとコントラスト*15を高めに。
どこかで見たような構図です。
さて、今回はフィルム一眼レフ「PENTAX MZ-3」に「smc PENTAX-FA 35mm F2 AL」を付けて、「Fujifilm 業務用 100」というフィルムで撮影した写真をご紹介しました。
デジタル一眼レフの操作の多くは、同じメーカーのフィルム一眼レフと通じるところがあります。
もし「フィルムに触れたことがないけど興味がある」といった方は、試してみてはいかがでしょうか。
自分の撮影スタイルを見直すきっかけになるかもしれません。
*1 RAW現像とは、デジタルカメラのセンサから出力された未加工のデータ(RAWデータ)をJPEGやTIFFなどの汎用画像ファイルに変換する処理のことをいいます。RAWデータはJPEG画像よりもデータ量が多いため、RAW現像では高画質な写真編集を行うことができます。
記事に戻る
*2 撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラを一眼レフカメラといいますが、このうち撮像素子にイメージセンサを使用するカメラのことをデジタル一眼レフといいます。
記事に戻る
*3 一眼レフカメラの光学ファインダーの代わりに、液晶モニターや電子ビューファインダーを見ながら撮影するレンズ交換式のデジタルカメラのことです。一眼レフカメラから鏡を廃した構成であるため、内部機構が簡略化でき、小型軽量なものが多いです。
記事に戻る
*4 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
記事に戻る
*5 オートフォーカス(AF)とは、ピントをカメラが自動的に合わせる機能のことです。
記事に戻る
*6 マウントとは、カメラとレンズの接合部のことです。
記事に戻る
*7 フィルム一眼レフとは、撮像面とレンズの間に鏡を置く一眼レフカメラのうち、撮像素子にフィルムを使用するカメラのことをいいます。
記事に戻る
*8 フィルムカメラの「35mmフィルム」フォーマットとほぼ同じ大きさ(おおよそ36 x 24 mm)です。
記事に戻る
*9 イメージサークルとは、レンズを通った光が鮮明に写す円形の範囲のことをいいます。通常、カメラはこのサークル内の像を長方形に切り抜いて使用します。
記事に戻る
*10 絞り環とは、絞りを設定・調整するときに回すリング部分です。
記事に戻る
*11 ハイキーとは、意図的に露出オーバーにする(明るくする)ことを言います。写真全体を明るくすることで、爽やかな印象に仕上げることができます。RAW現像では撮影後に露出補正やトーンカーブで調整することができます。
記事に戻る
*12 放射構図とは、写真の構図のひとつで、画面内に放射状に被写体を配置した構図のことをいいます。集中線のように視点を誘導する効果があります。
記事に戻る
*13 ピントとは、結像点のことをいいます。ピントが合っている部分が鮮明に写るため、メインとなる被写体にピントを合わせるのが写真撮影の基本となります。
記事に戻る
*14 連写とは、連続撮影のことです。
記事に戻る
*15 コントラストとは、最も暗い部分と最も明るい部分の輝度の差のことです。コントラストが高いとはっきりとした印象になります。
記事に戻る
RAW現像*1を行っている方の多くは、普段デジタル一眼レフ*2やミラーレス一眼*3を使っているかと思います。
フィルムにこれまで触れたことがない方も多いかもしれません。
今回もネガフィルム*4のお話ですが、使用したカメラはこちら。
ペンタックスのオートフォーカス*5一眼レフ、「PENTAX MZ-3」です。
ペンタックスのカメラマウント*6である「Kマウント」は、これまで細かい変更はあるものの、ずっとマウント形状が同じことを特徴としています。
これは、もちろん最新のデジタル一眼レフに昔のレンズが取り付けられることを意味しますが、逆もしかり。
もしフィルム時代のレンズを安価に入手しているのであれば、フィルム一眼レフ*7を試すことも当然可能です。
ペンタックスの場合、名前が「PENTAX-DA」ではないレンズ(すなわち、フルサイズ*8のイメージサークル*9をカバーしているレンズ) 、かつ絞り環*10があるレンズであれば、基本的に使用可能です。
(ニコンFマウントも同じような特徴を持っていますが、カメラ・レンズ毎に細かい制約があります)
近年は中古のフィルム一眼レフの価格も大きく下がっているので、「ちょっとフィルムの写りを試してみたい」という方はぜひ。
レンズは「smc PENTAX-FA 35mm F2 AL」を使用しました。
筆者はこのレンズを、デジタル一眼レフを始めた当初に購入しました。
フィルムには「Fujifilm 業務用 100」を使用しました。
今回もこちらの記事「ネガフィルムをデジタル化してみませんか?」を元にネガフィルムをデジタル化しています。
また、デジタル化した写真のRAW現像は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて行っています。
画像中に取り込み時のゴミが見られますが、ご了承ください。
冬の日差しに照らされた、ハボタンを一枚。
実はハボタンはアブラナ科の植物です。
ハボタンといえばこの状態を思い浮かべますが、育て続けると綺麗な花をしっかり咲かせてくれるのだとか。
ネガフィルムのデジタル化では、この写真のようなハイキー*11気味の表現の方が簡単です。
紅葉しているので、おそらくヒイラギナンテンかと思います。
いちおう放射構図*12っぽくなっていると思います。
あらためて考えてみると、そもそも草木の形って完成されていることが多いですね。
先ほどの写真とは異なり、色をこってりと出すような場合、ネガフィルムからの調整は困難です。
こちらの写真は、全体としては少しアンダー気味で、葉の表面に光が当たってハイライトとなっているような表現を目指しましたが、自分だけではうまく調整できませんでした。
トーンカーブの調整を手伝っていただき、なんとか表現できました。
ひなたぼっこ中のにゃん様、「何してんの?」といった表情です(笑
オートフォーカスでのピント*13合わせに時間がかかったり、連写*14ができなかったりとフィルムならではの悩みが頭をよぎります。
実際、ピント合わせにも失敗していますね。
花時計。
奥行きを出すために、斜めに構えて放射構図にし、空を入れてみました。
この日は綺麗な夕焼けでしたので、ちょっとコントラスト*15を高めに。
どこかで見たような構図です。
さて、今回はフィルム一眼レフ「PENTAX MZ-3」に「smc PENTAX-FA 35mm F2 AL」を付けて、「Fujifilm 業務用 100」というフィルムで撮影した写真をご紹介しました。
デジタル一眼レフの操作の多くは、同じメーカーのフィルム一眼レフと通じるところがあります。
もし「フィルムに触れたことがないけど興味がある」といった方は、試してみてはいかがでしょうか。
自分の撮影スタイルを見直すきっかけになるかもしれません。
*1 RAW現像とは、デジタルカメラのセンサから出力された未加工のデータ(RAWデータ)をJPEGやTIFFなどの汎用画像ファイルに変換する処理のことをいいます。RAWデータはJPEG画像よりもデータ量が多いため、RAW現像では高画質な写真編集を行うことができます。
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*2 撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラを一眼レフカメラといいますが、このうち撮像素子にイメージセンサを使用するカメラのことをデジタル一眼レフといいます。
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*3 一眼レフカメラの光学ファインダーの代わりに、液晶モニターや電子ビューファインダーを見ながら撮影するレンズ交換式のデジタルカメラのことです。一眼レフカメラから鏡を廃した構成であるため、内部機構が簡略化でき、小型軽量なものが多いです。
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*4 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
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*5 オートフォーカス(AF)とは、ピントをカメラが自動的に合わせる機能のことです。
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*6 マウントとは、カメラとレンズの接合部のことです。
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*7 フィルム一眼レフとは、撮像面とレンズの間に鏡を置く一眼レフカメラのうち、撮像素子にフィルムを使用するカメラのことをいいます。
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*8 フィルムカメラの「35mmフィルム」フォーマットとほぼ同じ大きさ(おおよそ36 x 24 mm)です。
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*9 イメージサークルとは、レンズを通った光が鮮明に写す円形の範囲のことをいいます。通常、カメラはこのサークル内の像を長方形に切り抜いて使用します。
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*10 絞り環とは、絞りを設定・調整するときに回すリング部分です。
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*11 ハイキーとは、意図的に露出オーバーにする(明るくする)ことを言います。写真全体を明るくすることで、爽やかな印象に仕上げることができます。RAW現像では撮影後に露出補正やトーンカーブで調整することができます。
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*12 放射構図とは、写真の構図のひとつで、画面内に放射状に被写体を配置した構図のことをいいます。集中線のように視点を誘導する効果があります。
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*13 ピントとは、結像点のことをいいます。ピントが合っている部分が鮮明に写るため、メインとなる被写体にピントを合わせるのが写真撮影の基本となります。
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*14 連写とは、連続撮影のことです。
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*15 コントラストとは、最も暗い部分と最も明るい部分の輝度の差のことです。コントラストが高いとはっきりとした印象になります。
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引き伸ばしレンズでマクロ撮影してみました [スタッフRの「撮影に行こう」]
こんにちは、スタッフRです。
今回は、またちょっとディープなお話です。
みなさん、「引き伸ばしレンズ」ってご存知でしょうか。
実はこちらの記事で軽く触れたことがありますが、現像したフィルムを印画紙に焼き付けるために用いるレンズです。
フィルムから拡大して投影させるためのレンズであるため、ピント*1面の像のシャープさが要求されるレンズといえます。
このため写真撮影に使用してみたいと考える人も多く、調べると色々なレンズでの作例が見つかることと思います。
近年はデジタルカメラ*2で撮影される方がほとんどのため、フィルムの現像所(「ラボ」といいます)も少なくなり、引き伸ばしレンズが中古で安価に出回っています。
今回はこの「引き伸ばしレンズ」を使用してマクロ撮影をしてきました。
使用したレンズは「Fuji Photo Optical Co. FUJINAR-E 7.5cm F4.5」で、富士フイルムの子会社「富士写真光機」が製造したレンズです。
富士写真光機は、その後フジノンを経て富士フイルムに吸収、現在は光学デバイス事業部となっています。
このレンズは多くの引き伸ばしレンズと同じく、マウント*3はライカLマウント(L39マウント、39mmスクリューマウント)互換のねじ込みマウント*4。本来は「引き伸ばし機」という機械でピント調節をするため単体でのピント調節機構は持ちません。
そのため、今回のようにレンズ交換式カメラ*5で使用する場合は、ベローズ*6等のピント調節用のアクセサリと組み合わせる必要があります。
(今回は一眼レフカメラ*7で使用しましたが、もちろんミラーレス一眼カメラ*8でも同様の構成となります)
ただし、引き伸ばしレンズごとに必要なフランジバック*9の情報が不明なため、無限遠*10にピントが合うかどうか使ってみるまでわかりません。
使いたい引き伸ばしレンズのフランジバックがお使いのカメラのマウント規格のフランジバック(+ベローズ等のピント調節用のアクセサリ分の長さ)よりも長い場合、無限遠にピントを合わせることができます。
仕様書やマニュアルがあるなら事前に確認できますが、中古の安価な引き伸ばしレンズには付いていないことがほとんどですので、実際に取り付けて確認する必要があります。
(たとえば、こちらの「BORG 50mm F2.8(2850)」のように仕様が公開されていれば、事前に調べることもできます)
ちなみに、このレンズは凸凹凹凸の3群4枚のレンズ構成で、いわゆるテッサータイプの光学系です。
こちらの記事で使用した「smc PENTAX-M 50mm F4 Macro」同様、解像力*11に期待ができますね。
*余談ですが、テッサータイプのレンズの弱点に「焦点移動」という現象が存在します。
この現象、絞り開放と絞り込んだ状態とでピント位置が異なるという現象で、特に近接領域で生じやすくなるので注意が必要です。
今回は「PENTAX K-3II」に組み合わせて撮影しました。
ベローズユニットは「PENTAX Auto Bellows M」に「L39-M42マウントアダプター」を介して取り付けています。
残念ながらこのレンズのフランジバックでは無限遠での撮影ができませんでしたので、以下は全てマクロ撮影*12です。
以下、写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて現像しました。
まずは、近場のヒメツルソバを一枚。
本来は淡いピンク色の花ですが、さすがに時期を過ぎたため白っぽくなっています。
開放F値*13がF4.5とはいえ、望遠*14であること、近接域*15での撮影であることから背景は見事なボケ方です。
続いて垣根のサザンカを、と思いましたが見事に手ブレ*16してしまいました。
一般的な撮影では「焦点距離分の1」のシャッタースピード*17であれば手ブレしにくいといいますが、マクロ撮影では当てはまりません。
また、風の影響等で被写体ブレ*18も起きやすくなります。
今回のような構成では、ベローズユニット自体の重量もあるので、手持ちならなるべく速いシャッタースピードでの撮影をオススメします。
三脚が使用可能ならぜひ使っておきましょう。連写するのも手です。
ツワブキの種子を撮影。
結果を見て思わず叫びたくなるような解像感。
綿毛の根元の縮れまで鮮明に写りました。
こちらも少し手ブレしましたが、マツの芽を。
普段は見ない世界、少し大きく写すだけでもやはり面白いです。
すっかりおなじみのエノコログサ。
この時期のものは、まさしく「枯れ色」ですね。
と、ふと執筆中に伝統色名を使ってしまいましたが、SILKYPIXのアートテイスト企画「創像」というページにダブルトーン*19風「日本の伝統色」テイストがあります。
今回これに似せて「枯れ色」テイストを作ってみました。
ZIPにて圧縮していますので、ダウンロード後展開し、SILKYPIXにインポートしてください。
詳しくはこちら(SILKYPIX「創像」テイストの使い方)を参考にしてください。
先ほどの写真に、このテイストを適用したものがこちら。
スナップ*20などに適用すると、ハイキー*21気味なセピア写真*22のようになると思います。
ぜひ、色々な写真に試してみてください。
さて、こちらはアベリアでしょうか。
花粉や花の表面の毛まで解像しています。
今回は引き伸ばしレンズ「Fuji Photo Optical Co. FUJINAR-E 7.5cm F4.5」で撮影した写真をご紹介しました。
中古で安価に出回っていることの多い引き伸ばしレンズ、既に撮影可能なシステムが揃っていれば試してみてはいかがでしょうか。
ベローズを使ってのんびりと撮影するのもいいものですよ。
*1 ピントとは、結像点のことをいいます。ピントが合っている部分が鮮明に写るため、メインとなる被写体にピントを合わせるのが写真撮影の基本となります。
記事に戻る
*2 デジタルカメラとは、撮像素子で撮影した画像をデジタルデータとして記録するカメラのことです。
記事に戻る
*3 マウントとは、カメラとレンズの接合部のことです。
記事に戻る
*4 ねじ込み式マウントとは、カメラとレンズの接合部にネジが切られていて、レンズを回転させてボディにねじ込んで固定するマウントのことです。
記事に戻る
*5 レンズ交換式カメラとは、光学式レフレックスファインダーを備えた一眼レフカメラと、電子ビューファインダーや液晶ディスプレイをファインダーとして使用するミラーレス一眼カメラとを合わせた総称で、レンズ交換が可能なカメラを指します。
記事に戻る
*6 ベローズとは、蛇腹のことで、紙や布等で山折りと谷折りを繰り返した構造のことをいいます。カメラではピント調整機構として使用され、調整範囲を大きくすることが容易なため接写装置として用いられます。
記事に戻る
*7 一眼レフカメラとは、撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラのことです。実際の撮影イメージを光学ファインダーで確認することができ、視差も生じないという利点を持ちますが、その分内部機構が大きくなるという欠点もあります。
記事に戻る
*8 一眼レフカメラの光学ファインダーの代わりに、液晶モニターや電子ビューファインダーを見ながら撮影するレンズ交換式のデジタルカメラのことです。一眼レフカメラから鏡を廃した構成であるため、内部機構が簡略化でき、小型軽量なものが多いです。
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*9 フランジバックとは、レンズのマウント面からセンサ面までの距離をいいます。
記事に戻る
*10 無限遠とは、非常に遠い撮影距離で、それ以上遠方の被写体にもピントが合うようになる距離のことをいいます。レンズの仕様は通常無限遠を基準にされています。
記事に戻る
*11 解像力とは、レンズを通して結像した像がどこまで細かいものを再現できるかをいいます。
記事に戻る
*12 マクロ撮影とは、被写体に近づいて拡大して撮影することです。
記事に戻る
*13 開放F値とは、レンズの絞りを最大に開けた状態、一番光を取り込める状態のF値です。 (F値は小さいと明るく、大きいと暗くなります)
記事に戻る
*14 望遠とは、画角(写る範囲)が狭いことをいいます。35mm判換算で50mm付近の焦点距離を標準といい、これよりも長い焦点距離を望遠といいます
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*15 近接とは、近寄って撮影することをいいます。
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*16 手ブレとは、シャッターが開いている間に撮影者が動くことにより生じるブレです。写真が何枚も重なったように写り、写真の鮮明さが損なわれます。
記事に戻る
*17 シャッタースピードとは、シャッターが開いてから閉じるまでの時間(露光時間)のことをいいます。
記事に戻る
*18 被写体ブレとは、シャッターが開いている間に被写体が動くことにより生じるブレです。
記事に戻る
*19 ダブルトーンとは、黒1色のモノクロ写真に、更に1色加えた2色で写真を表現する方法です。
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*20 スナップとは、日常の風景、人物の飾らない様子や素振りなど、気になったものや瞬間を素早く撮ることをいいます。
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*21 ハイキーとは、意図的に露出オーバーにする(明るくする)ことを言います。写真全体を明るくすることで、爽やかな印象に仕上げることができます。RAW現像では撮影後に露出補正やトーンカーブで調整することができます。
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*22 セピア調とは、茶褐色や暗褐色のモノトーン調をいいます。モノクロの印画紙が経年劣化した色であり、古さの演出に用いられます。
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今回は、またちょっとディープなお話です。
みなさん、「引き伸ばしレンズ」ってご存知でしょうか。
実はこちらの記事で軽く触れたことがありますが、現像したフィルムを印画紙に焼き付けるために用いるレンズです。
フィルムから拡大して投影させるためのレンズであるため、ピント*1面の像のシャープさが要求されるレンズといえます。
このため写真撮影に使用してみたいと考える人も多く、調べると色々なレンズでの作例が見つかることと思います。
近年はデジタルカメラ*2で撮影される方がほとんどのため、フィルムの現像所(「ラボ」といいます)も少なくなり、引き伸ばしレンズが中古で安価に出回っています。
今回はこの「引き伸ばしレンズ」を使用してマクロ撮影をしてきました。
使用したレンズは「Fuji Photo Optical Co. FUJINAR-E 7.5cm F4.5」で、富士フイルムの子会社「富士写真光機」が製造したレンズです。
富士写真光機は、その後フジノンを経て富士フイルムに吸収、現在は光学デバイス事業部となっています。
このレンズは多くの引き伸ばしレンズと同じく、マウント*3はライカLマウント(L39マウント、39mmスクリューマウント)互換のねじ込みマウント*4。本来は「引き伸ばし機」という機械でピント調節をするため単体でのピント調節機構は持ちません。
そのため、今回のようにレンズ交換式カメラ*5で使用する場合は、ベローズ*6等のピント調節用のアクセサリと組み合わせる必要があります。
(今回は一眼レフカメラ*7で使用しましたが、もちろんミラーレス一眼カメラ*8でも同様の構成となります)
ただし、引き伸ばしレンズごとに必要なフランジバック*9の情報が不明なため、無限遠*10にピントが合うかどうか使ってみるまでわかりません。
使いたい引き伸ばしレンズのフランジバックがお使いのカメラのマウント規格のフランジバック(+ベローズ等のピント調節用のアクセサリ分の長さ)よりも長い場合、無限遠にピントを合わせることができます。
仕様書やマニュアルがあるなら事前に確認できますが、中古の安価な引き伸ばしレンズには付いていないことがほとんどですので、実際に取り付けて確認する必要があります。
(たとえば、こちらの「BORG 50mm F2.8(2850)」のように仕様が公開されていれば、事前に調べることもできます)
ちなみに、このレンズは凸凹凹凸の3群4枚のレンズ構成で、いわゆるテッサータイプの光学系です。
こちらの記事で使用した「smc PENTAX-M 50mm F4 Macro」同様、解像力*11に期待ができますね。
*余談ですが、テッサータイプのレンズの弱点に「焦点移動」という現象が存在します。
この現象、絞り開放と絞り込んだ状態とでピント位置が異なるという現象で、特に近接領域で生じやすくなるので注意が必要です。
今回は「PENTAX K-3II」に組み合わせて撮影しました。
ベローズユニットは「PENTAX Auto Bellows M」に「L39-M42マウントアダプター」を介して取り付けています。
残念ながらこのレンズのフランジバックでは無限遠での撮影ができませんでしたので、以下は全てマクロ撮影*12です。
以下、写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて現像しました。
まずは、近場のヒメツルソバを一枚。
本来は淡いピンク色の花ですが、さすがに時期を過ぎたため白っぽくなっています。
開放F値*13がF4.5とはいえ、望遠*14であること、近接域*15での撮影であることから背景は見事なボケ方です。
続いて垣根のサザンカを、と思いましたが見事に手ブレ*16してしまいました。
一般的な撮影では「焦点距離分の1」のシャッタースピード*17であれば手ブレしにくいといいますが、マクロ撮影では当てはまりません。
また、風の影響等で被写体ブレ*18も起きやすくなります。
今回のような構成では、ベローズユニット自体の重量もあるので、手持ちならなるべく速いシャッタースピードでの撮影をオススメします。
三脚が使用可能ならぜひ使っておきましょう。連写するのも手です。
ツワブキの種子を撮影。
結果を見て思わず叫びたくなるような解像感。
綿毛の根元の縮れまで鮮明に写りました。
こちらも少し手ブレしましたが、マツの芽を。
普段は見ない世界、少し大きく写すだけでもやはり面白いです。
すっかりおなじみのエノコログサ。
この時期のものは、まさしく「枯れ色」ですね。
と、ふと執筆中に伝統色名を使ってしまいましたが、SILKYPIXのアートテイスト企画「創像」というページにダブルトーン*19風「日本の伝統色」テイストがあります。
今回これに似せて「枯れ色」テイストを作ってみました。
ZIPにて圧縮していますので、ダウンロード後展開し、SILKYPIXにインポートしてください。
詳しくはこちら(SILKYPIX「創像」テイストの使い方)を参考にしてください。
先ほどの写真に、このテイストを適用したものがこちら。
スナップ*20などに適用すると、ハイキー*21気味なセピア写真*22のようになると思います。
ぜひ、色々な写真に試してみてください。
さて、こちらはアベリアでしょうか。
花粉や花の表面の毛まで解像しています。
今回は引き伸ばしレンズ「Fuji Photo Optical Co. FUJINAR-E 7.5cm F4.5」で撮影した写真をご紹介しました。
中古で安価に出回っていることの多い引き伸ばしレンズ、既に撮影可能なシステムが揃っていれば試してみてはいかがでしょうか。
ベローズを使ってのんびりと撮影するのもいいものですよ。
*1 ピントとは、結像点のことをいいます。ピントが合っている部分が鮮明に写るため、メインとなる被写体にピントを合わせるのが写真撮影の基本となります。
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*2 デジタルカメラとは、撮像素子で撮影した画像をデジタルデータとして記録するカメラのことです。
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*3 マウントとは、カメラとレンズの接合部のことです。
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*4 ねじ込み式マウントとは、カメラとレンズの接合部にネジが切られていて、レンズを回転させてボディにねじ込んで固定するマウントのことです。
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*5 レンズ交換式カメラとは、光学式レフレックスファインダーを備えた一眼レフカメラと、電子ビューファインダーや液晶ディスプレイをファインダーとして使用するミラーレス一眼カメラとを合わせた総称で、レンズ交換が可能なカメラを指します。
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*6 ベローズとは、蛇腹のことで、紙や布等で山折りと谷折りを繰り返した構造のことをいいます。カメラではピント調整機構として使用され、調整範囲を大きくすることが容易なため接写装置として用いられます。
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*7 一眼レフカメラとは、撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラのことです。実際の撮影イメージを光学ファインダーで確認することができ、視差も生じないという利点を持ちますが、その分内部機構が大きくなるという欠点もあります。
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*8 一眼レフカメラの光学ファインダーの代わりに、液晶モニターや電子ビューファインダーを見ながら撮影するレンズ交換式のデジタルカメラのことです。一眼レフカメラから鏡を廃した構成であるため、内部機構が簡略化でき、小型軽量なものが多いです。
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*9 フランジバックとは、レンズのマウント面からセンサ面までの距離をいいます。
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*10 無限遠とは、非常に遠い撮影距離で、それ以上遠方の被写体にもピントが合うようになる距離のことをいいます。レンズの仕様は通常無限遠を基準にされています。
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*11 解像力とは、レンズを通して結像した像がどこまで細かいものを再現できるかをいいます。
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*12 マクロ撮影とは、被写体に近づいて拡大して撮影することです。
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*13 開放F値とは、レンズの絞りを最大に開けた状態、一番光を取り込める状態のF値です。 (F値は小さいと明るく、大きいと暗くなります)
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*14 望遠とは、画角(写る範囲)が狭いことをいいます。35mm判換算で50mm付近の焦点距離を標準といい、これよりも長い焦点距離を望遠といいます
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*15 近接とは、近寄って撮影することをいいます。
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*16 手ブレとは、シャッターが開いている間に撮影者が動くことにより生じるブレです。写真が何枚も重なったように写り、写真の鮮明さが損なわれます。
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*17 シャッタースピードとは、シャッターが開いてから閉じるまでの時間(露光時間)のことをいいます。
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*18 被写体ブレとは、シャッターが開いている間に被写体が動くことにより生じるブレです。
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*19 ダブルトーンとは、黒1色のモノクロ写真に、更に1色加えた2色で写真を表現する方法です。
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*20 スナップとは、日常の風景、人物の飾らない様子や素振りなど、気になったものや瞬間を素早く撮ることをいいます。
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*21 ハイキーとは、意図的に露出オーバーにする(明るくする)ことを言います。写真全体を明るくすることで、爽やかな印象に仕上げることができます。RAW現像では撮影後に露出補正やトーンカーブで調整することができます。
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*22 セピア調とは、茶褐色や暗褐色のモノトーン調をいいます。モノクロの印画紙が経年劣化した色であり、古さの演出に用いられます。
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コンパクトなタクマーと田んぼをお散歩 [スタッフRの「撮影に行こう」]
こんにちは、スタッフRです。
しばらくフィルムカメラ*1を持ちだすことが多かった今日この頃ですが、今回は久しぶりのデジタル一眼レフ*2でのスナップ撮影です。
といっても素直に最新のレンズではなく、オールドレンズ*3を付けてきました。
「Asahi Opt. Co. Auto-Takumar 35mm F3.5」です。
以前ご紹介した「Asahi Opt. Co. Auto-Takumar 55mm F2」と同じく、「半自動絞り」という過渡期の絞り*4制御機構を搭載したレンズです。
絞りのチャージ用のレバー(写真中の右側)がマウント*5面付近に取り付けられており、チャージすると絞り環*6の設定に関わらず開放*7状態となります。
(マウントアダプター*8を使用した撮影では使用することはありません)
半自動絞りの仕組みや絞り制御機構の経緯について、詳しくは以前の記事を参照してください。
余談ですが、チャージレバーの形状が他の「Auto-Takumar」と異なり簡素な板状のものとなっています。
構造上の理由なのか、それとも製造上の理由なのかよくわかりません。
フィルター径*9が46mmの、非常にコンパクトなレンズです。
「PENTAX K-3」に取り付けると、ややアンバランスな小ささです。
以下、写真は「PENTAX K-3」と「Asahi Opt. Co. Auto-Takumar 35mm F3.5」で撮影し、「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて現像しています。
また、オールドレンズっぽさを失わないよう、コントラストはあまり調整していません。
田畑は、冬場はお休み期間。
耕された土の冬景色です。
まだマルチコーティング*10がされていないレンズのため、コントラストもどこかぼんやり。
フード*11やハレ切り*12は必須かもしれません。
(ハレ切りをする際は、かざした手が写らないように気を付けましょう)
電柱を見上げて。
順光でしっかり絞れば、線もはっきり出てきます。
このレンズはテッサータイプ*13の前面に凹メニスカスレンズ*14を取り付けた構成をしているため、テッサー譲りのシャープさです。
小さな足長ポストがあったので、一枚。
後ろの神社がフレア*15っぽくなりましたが、どこか優しげに撮れたと思います。
影の長い季節、神社を日陰から順光*16で撮影。
イチョウの落ち葉の解像感*17に影のコントラスト、いい感じです。
ひっつき虫こと、コセンダングサの群集が日陰にありました。
開放F値*18がF3.5のため、さすがに後ろはざわざわすると思い、最短撮影距離*19で狙ってみました。
同じ最短撮影距離でも、背景が少し離れているとこんな感じに。
こちらは斜光*20での撮影なので、キラキラとした葉の反射光の玉ボケが目立ちますね。
写真はホトケノザですが、春の七草の「ホトケノザ」は本種ではないため注意です。
さて、今回はオールドレンズ「Asahi Opt. Co. Auto-Takumar 35mm F3.5」で撮影した写真をご紹介しました。
非常にコンパクトなため、持ち出しやすくかなりのお気に入りです。
久しぶりのデジタル一眼レフ、すぐに撮影した写真を確認できることにあらためて感動してしまいました(笑
*1 フィルムカメラとは、被写体像をフィルム(写真フィルム)に露光するカメラです。フィルムの感光剤に銀化合物(銀塩)を用いることから銀塩カメラともいいます。
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*2 撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラを一眼レフカメラといいますが、このうち撮像素子にイメージセンサを使用するカメラのことをデジタル一眼レフといいます。
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*3 オールドレンズには厳密な定義はありませんが、フィルム時代の古いレンズやマニュアル操作のレンズを指すことが多いです。
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*4 絞りとは、レンズから入る光の量を調整する機構のことです。
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*5 マウントとは、カメラとレンズの接合部のことです。
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*6 絞り環とは、絞りを設定・調整するときに回すリング部分です。
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*7 開放とは、レンズの絞りを最大に開けた状態のことです。
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*8 レンズをカメラに取り付ける部分をマウントといい、マウントには様々な規格があります。マウントを変換する部品をマウントアダプターといいます。
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*9 レンズには、フィルターの取り付け用のねじが切られているものがあり、このねじの径をフィルター径と呼びます。フィルターのねじの規格は異なるフィルターメーカー間で互換性があり、フィルター径が等しいものであれば取り付けが可能です。
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*10 レンズの反射防止コーティングは、レンズ表面へ酸化物等の薄膜を形成することで達成されます。薄膜の層が多層になっているものをマルチコーティング(多層膜コーティング)といいます。
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*11 フード(レンズフード)とは、撮影用レンズの先端部に取り付けることで、不要な光線を遮るアクセサリーです。
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*12 ハレ切りとは、不要な光がレンズから入らないように手をかざす動作のことをいいます。ハレーションやレンズフレア、ゴーストの抑制に効果があります。
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*13 カール・ツァイス(Carl Zeiss)のテッサーと同じ、3群4枚の凸凹凹凸の構成を持つレンズのことをテッサータイプのレンズといいます。
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*14 メニスカスレンズとは、レンズの片面が凸面で、もう片面が凹面になったレンズのことです。中央が周囲より厚い場合は凸レンズとして働き(凸メニスカスレンズ)、逆に周囲が中央より厚い場合は凹レンズとして働きます(凹メニスカスレンズ)。
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*15 フレア(レンズフレア)とは、明るい光源がレンズに入った時に生じる、暗部への光の漏れのことです。コントラストが低下し、画像のシャープさが失われる原因となります。
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*16 光源がカメラの背後から被写体に向かっている状態を順光といいます。順光では被写体にまんべんなく光が当たるため、立体感が抑えられ、記録的な写真を撮るのに向いています。
記事に戻る
*17 解像とは、レンズを通した像がしっかりと結像していることをいいますが、写真を見たときに解像しているように見える度合いを解像感といいます。
記事に戻る
*18 開放F値とは、レンズの絞りを最大に開けた状態、一番光を取り込める状態のF値です。 (F値は小さいと明るく、大きいと暗くなります)
記事に戻る
*19 最短撮影距離とは、レンズがピントを合わせることのできる最短の距離のことで、レンズ交換が可能なカメラでは通常センサから被写体までの距離となります。
記事に戻る
*20 被写体の横から光が当たっている状態を斜光といいます。影が被写体に写り込むため、立体感や質感を表現するのに向いています。
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しばらくフィルムカメラ*1を持ちだすことが多かった今日この頃ですが、今回は久しぶりのデジタル一眼レフ*2でのスナップ撮影です。
といっても素直に最新のレンズではなく、オールドレンズ*3を付けてきました。
「Asahi Opt. Co. Auto-Takumar 35mm F3.5」です。
以前ご紹介した「Asahi Opt. Co. Auto-Takumar 55mm F2」と同じく、「半自動絞り」という過渡期の絞り*4制御機構を搭載したレンズです。
絞りのチャージ用のレバー(写真中の右側)がマウント*5面付近に取り付けられており、チャージすると絞り環*6の設定に関わらず開放*7状態となります。
(マウントアダプター*8を使用した撮影では使用することはありません)
半自動絞りの仕組みや絞り制御機構の経緯について、詳しくは以前の記事を参照してください。
余談ですが、チャージレバーの形状が他の「Auto-Takumar」と異なり簡素な板状のものとなっています。
構造上の理由なのか、それとも製造上の理由なのかよくわかりません。
フィルター径*9が46mmの、非常にコンパクトなレンズです。
「PENTAX K-3」に取り付けると、ややアンバランスな小ささです。
以下、写真は「PENTAX K-3」と「Asahi Opt. Co. Auto-Takumar 35mm F3.5」で撮影し、「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて現像しています。
また、オールドレンズっぽさを失わないよう、コントラストはあまり調整していません。
田畑は、冬場はお休み期間。
耕された土の冬景色です。
まだマルチコーティング*10がされていないレンズのため、コントラストもどこかぼんやり。
フード*11やハレ切り*12は必須かもしれません。
(ハレ切りをする際は、かざした手が写らないように気を付けましょう)
電柱を見上げて。
順光でしっかり絞れば、線もはっきり出てきます。
このレンズはテッサータイプ*13の前面に凹メニスカスレンズ*14を取り付けた構成をしているため、テッサー譲りのシャープさです。
小さな足長ポストがあったので、一枚。
後ろの神社がフレア*15っぽくなりましたが、どこか優しげに撮れたと思います。
影の長い季節、神社を日陰から順光*16で撮影。
イチョウの落ち葉の解像感*17に影のコントラスト、いい感じです。
ひっつき虫こと、コセンダングサの群集が日陰にありました。
開放F値*18がF3.5のため、さすがに後ろはざわざわすると思い、最短撮影距離*19で狙ってみました。
同じ最短撮影距離でも、背景が少し離れているとこんな感じに。
こちらは斜光*20での撮影なので、キラキラとした葉の反射光の玉ボケが目立ちますね。
写真はホトケノザですが、春の七草の「ホトケノザ」は本種ではないため注意です。
さて、今回はオールドレンズ「Asahi Opt. Co. Auto-Takumar 35mm F3.5」で撮影した写真をご紹介しました。
非常にコンパクトなため、持ち出しやすくかなりのお気に入りです。
久しぶりのデジタル一眼レフ、すぐに撮影した写真を確認できることにあらためて感動してしまいました(笑
*1 フィルムカメラとは、被写体像をフィルム(写真フィルム)に露光するカメラです。フィルムの感光剤に銀化合物(銀塩)を用いることから銀塩カメラともいいます。
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*2 撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラを一眼レフカメラといいますが、このうち撮像素子にイメージセンサを使用するカメラのことをデジタル一眼レフといいます。
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*3 オールドレンズには厳密な定義はありませんが、フィルム時代の古いレンズやマニュアル操作のレンズを指すことが多いです。
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*4 絞りとは、レンズから入る光の量を調整する機構のことです。
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*5 マウントとは、カメラとレンズの接合部のことです。
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*6 絞り環とは、絞りを設定・調整するときに回すリング部分です。
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*7 開放とは、レンズの絞りを最大に開けた状態のことです。
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*8 レンズをカメラに取り付ける部分をマウントといい、マウントには様々な規格があります。マウントを変換する部品をマウントアダプターといいます。
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*9 レンズには、フィルターの取り付け用のねじが切られているものがあり、このねじの径をフィルター径と呼びます。フィルターのねじの規格は異なるフィルターメーカー間で互換性があり、フィルター径が等しいものであれば取り付けが可能です。
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*10 レンズの反射防止コーティングは、レンズ表面へ酸化物等の薄膜を形成することで達成されます。薄膜の層が多層になっているものをマルチコーティング(多層膜コーティング)といいます。
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*11 フード(レンズフード)とは、撮影用レンズの先端部に取り付けることで、不要な光線を遮るアクセサリーです。
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*12 ハレ切りとは、不要な光がレンズから入らないように手をかざす動作のことをいいます。ハレーションやレンズフレア、ゴーストの抑制に効果があります。
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*13 カール・ツァイス(Carl Zeiss)のテッサーと同じ、3群4枚の凸凹凹凸の構成を持つレンズのことをテッサータイプのレンズといいます。
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*14 メニスカスレンズとは、レンズの片面が凸面で、もう片面が凹面になったレンズのことです。中央が周囲より厚い場合は凸レンズとして働き(凸メニスカスレンズ)、逆に周囲が中央より厚い場合は凹レンズとして働きます(凹メニスカスレンズ)。
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*15 フレア(レンズフレア)とは、明るい光源がレンズに入った時に生じる、暗部への光の漏れのことです。コントラストが低下し、画像のシャープさが失われる原因となります。
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*16 光源がカメラの背後から被写体に向かっている状態を順光といいます。順光では被写体にまんべんなく光が当たるため、立体感が抑えられ、記録的な写真を撮るのに向いています。
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*17 解像とは、レンズを通した像がしっかりと結像していることをいいますが、写真を見たときに解像しているように見える度合いを解像感といいます。
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*18 開放F値とは、レンズの絞りを最大に開けた状態、一番光を取り込める状態のF値です。 (F値は小さいと明るく、大きいと暗くなります)
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*19 最短撮影距離とは、レンズがピントを合わせることのできる最短の距離のことで、レンズ交換が可能なカメラでは通常センサから被写体までの距離となります。
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*20 被写体の横から光が当たっている状態を斜光といいます。影が被写体に写り込むため、立体感や質感を表現するのに向いています。
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オリンパスのミューにefinitiのフィルムを入れて [スタッフRの「撮影に行こう」]
こんにちは、スタッフRです。
一眼レフ*1と違って小さく手軽なコンパクトカメラ*2は、みなさんも一台は持っているかもしれません。
今回はそんなコンパクトカメラを持って、スナップ撮影に行ってきました。
といってもデジタルカメラ*3ではなく、また懲りずにフィルムカメラ*4のお話です。
今回もこちらの記事を元にネガフィルム*5をデジタル化しました。
さて、今回使ったカメラはこちら。
オリンパスの「OLYMPUS μ-III 150」という、「μ(ミュー)シリーズ」国内最後のフィルムコンパクトカメラです。
レンズバリア*6(上の写真で「OLYMPUS」と書かれた部分)が電源スイッチとなっていて、開くと自動的に電源がオンになります。
上の写真は、撮影のためレンズバリアを途中まで開いた状態で、更に開くと電源がオンになり沈胴式のズームレンズ*7が繰り出されます。ズームレンズはズーム倍率4倍で、EDレンズ*8や非球面レンズ*9も使用されています。
「μシリーズ」のカメラの多くは生活防水がうたわれているのも特徴の一つです。
発売は2003年で、同時期にはオリンパスのデジタルカメラも併売されていました。
この頃のデジタルカメラ「CAMEDIAシリーズ」や「μDIGITALシリーズ」とも統一感のある、曲線的なデザインのカメラです。
フィルムには、保管していた「efiniti UXi super 200」を使用しました。
アジア圏のDPEショップ向けに富士フイルムが製造したものらしいとの噂で、一時期逆輸入品が国内で入手できました。
既に生産は完了し、現在は入手できないようです。
以下、写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にてRAW現像*10しています。
画像中に取り込み時のゴミが見られますが、ご了承ください。
おなじみ、川越の第八十五国立銀行(現埼玉りそな銀行川越支店)前の丸ポスト。
いきなりの近接*11かつ逆光*12ですが、しっかりと撮れています。
さすがにフレア*13っぽい描写となりましたが、これはこれで。
時の鐘の前を過ぎた時、ちょうど鐘が鳴りました。
見物人も多く、絶好の観光スポットとなっています。
並んだ絵馬を、逆光で。
ゴースト*14こそ出ているものの、露出*15が合っているのはさすがといったところ。
大晦日の喜多院は、迫る新年の準備を終えて静まり返っていました。
どこか温かみが感じられるのはなぜでしょう。
境内には、まだ色付いたモミジが残っていました。
さすがにこういったシーンでは、ピント*16がどこに合ったのか撮影時に確認できませんね。
熊野神社の八咫烏。
夕暮れ時での撮影ですが、なんとか手ブレせずに撮れました。
さて、今回はコンパクトカメラ「OLYMPUS μ-III 150」に「efiniti UXi super 200」というフィルムの組み合わせで撮影した写真をご紹介しました。
今回使用したフィルムは、赤味が強いとの評判が多いようです。
今回の写真でも、調整前は赤の彩度が強く、色飽和*17してべたっと潰れたようになっていました。
そのため、赤味が飽和しない程度に彩度を抑えてRAW現像 しています。
フィルムカメラを使っていると、フィルムっぽさとは何だろうと考えることがあります。
当然出てくる画像自体もノイズ感や粒状感*18、滲んだ感じ等の要素がありますが、それ以外の心理的な面も多そうです。
すぐに写真が確認できないもどかしさ、経験したことのない方も多いのではないでしょうか。
*1 一眼レフカメラとは、撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラのことです。実際の撮影イメージを光学ファインダーで確認することができ、視差も生じないという利点を持ちますが、その分内部機構が大きくなるという欠点もあります。
記事に戻る
*2 コンパクトカメラとは、小型軽量に設計されたカメラのことです。レンズ交換が可能なカメラに対し、レンズ交換が不可能なカメラの総称としても用いられます。
記事に戻る
*3 デジタルカメラとは、撮像素子で撮影した画像をデジタルデータとして記録するカメラのことです。
記事に戻る
*4 フィルムカメラとは、被写体像をフィルム(写真フィルム)に露光するカメラです。フィルムの感光剤に銀化合物(銀塩)を用いることから銀塩カメラともいいます。
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*5 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
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*6 レンズバリアとは、レンズの保護のため前面に取り付けられたカバーのことです。カメラをケースに入れずに持ち歩くことの多いコンパクトカメラに取り付けられます。
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*7 ズームレンズとは、ズームによって焦点距離を変えることのできるレンズです。被写体までの距離(撮影距離)を変えずに、被写体の写る大きさを調整することができます。
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*8 ED(Extra-low dispersion)レンズとは、日本語では異常分散レンズといい、波長によって屈折率の異なる異常分散ガラスによって作られたレンズのことをいいます。写真用レンズに適切に用いることで、色収差の少ない像を得ることができます。
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*9 非球面レンズとは、少なくとも1つの面に非球面を採用したレンズのことで、少ないレンズ枚数で収差を補正するために使われます。
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*10 RAW現像とは、デジタルカメラのセンサから出力された未加工のデータ(RAWデータ)をJPEG画像に変換する処理のことをいいます。RAWデータはJPEG画像よりもデータ量が多いため、RAW現像では高画質な写真編集を行うことができます。
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*11 近寄って撮影した写真を近接写真といいます。
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*12 レンズが光源を向いている状態を逆光といいます。逆光では光と影の明暗差が大きくなるためコントラストが高く、光を印象的に写すことができます。また、レンズフレアが出てぼんやりと写ることもあります。
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*13 フレア(レンズフレア)とは、明るい光源がレンズに入った時に生じる、暗部への光の漏れのことです。コントラストが低下し、画像のシャープさが失われる原因となります。
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*14 ゴーストとは、レンズに強い光が入ったときに内部で反射して生じる光の漏れのうち、はっきりとした形状となって表れるものをいいます。 フードを付け、余計な光が入らないようにすることで防止することができますが、逆光などの条件ではどうしても出てしまうことがあります。
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*15 露出とは、記録される写真の明るさのことです。 露出はレンズの絞りやシャッタースピード、そしてセンサの感度により決まります。
記事に戻る
*16 ピントとは、結像点のことをいいます。ピントが合っている部分が鮮明に写るため、メインとなる被写体にピントを合わせるのが写真撮影の基本となります。
記事に戻る
*17 彩度が高くなり、階調性がなくなって塗り潰したようになってしまうことを色飽和といいます。
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*18 写真フィルムは、銀化合物(銀塩)の粒子がランダムに並んで構成されているため、ある程度ざらざらとした粒状感を持っています。基本的に感度が高くなるほど粒子径が大きく、ざらついた写真となります。
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一眼レフ*1と違って小さく手軽なコンパクトカメラ*2は、みなさんも一台は持っているかもしれません。
今回はそんなコンパクトカメラを持って、スナップ撮影に行ってきました。
といってもデジタルカメラ*3ではなく、また懲りずにフィルムカメラ*4のお話です。
今回もこちらの記事を元にネガフィルム*5をデジタル化しました。
さて、今回使ったカメラはこちら。
オリンパスの「OLYMPUS μ-III 150」という、「μ(ミュー)シリーズ」国内最後のフィルムコンパクトカメラです。
レンズバリア*6(上の写真で「OLYMPUS」と書かれた部分)が電源スイッチとなっていて、開くと自動的に電源がオンになります。
上の写真は、撮影のためレンズバリアを途中まで開いた状態で、更に開くと電源がオンになり沈胴式のズームレンズ*7が繰り出されます。ズームレンズはズーム倍率4倍で、EDレンズ*8や非球面レンズ*9も使用されています。
「μシリーズ」のカメラの多くは生活防水がうたわれているのも特徴の一つです。
発売は2003年で、同時期にはオリンパスのデジタルカメラも併売されていました。
この頃のデジタルカメラ「CAMEDIAシリーズ」や「μDIGITALシリーズ」とも統一感のある、曲線的なデザインのカメラです。
フィルムには、保管していた「efiniti UXi super 200」を使用しました。
アジア圏のDPEショップ向けに富士フイルムが製造したものらしいとの噂で、一時期逆輸入品が国内で入手できました。
既に生産は完了し、現在は入手できないようです。
以下、写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にてRAW現像*10しています。
画像中に取り込み時のゴミが見られますが、ご了承ください。
おなじみ、川越の第八十五国立銀行(現埼玉りそな銀行川越支店)前の丸ポスト。
いきなりの近接*11かつ逆光*12ですが、しっかりと撮れています。
さすがにフレア*13っぽい描写となりましたが、これはこれで。
時の鐘の前を過ぎた時、ちょうど鐘が鳴りました。
見物人も多く、絶好の観光スポットとなっています。
並んだ絵馬を、逆光で。
ゴースト*14こそ出ているものの、露出*15が合っているのはさすがといったところ。
大晦日の喜多院は、迫る新年の準備を終えて静まり返っていました。
どこか温かみが感じられるのはなぜでしょう。
境内には、まだ色付いたモミジが残っていました。
さすがにこういったシーンでは、ピント*16がどこに合ったのか撮影時に確認できませんね。
熊野神社の八咫烏。
夕暮れ時での撮影ですが、なんとか手ブレせずに撮れました。
さて、今回はコンパクトカメラ「OLYMPUS μ-III 150」に「efiniti UXi super 200」というフィルムの組み合わせで撮影した写真をご紹介しました。
今回使用したフィルムは、赤味が強いとの評判が多いようです。
今回の写真でも、調整前は赤の彩度が強く、色飽和*17してべたっと潰れたようになっていました。
そのため、赤味が飽和しない程度に彩度を抑えてRAW現像 しています。
フィルムカメラを使っていると、フィルムっぽさとは何だろうと考えることがあります。
当然出てくる画像自体もノイズ感や粒状感*18、滲んだ感じ等の要素がありますが、それ以外の心理的な面も多そうです。
すぐに写真が確認できないもどかしさ、経験したことのない方も多いのではないでしょうか。
*1 一眼レフカメラとは、撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラのことです。実際の撮影イメージを光学ファインダーで確認することができ、視差も生じないという利点を持ちますが、その分内部機構が大きくなるという欠点もあります。
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*2 コンパクトカメラとは、小型軽量に設計されたカメラのことです。レンズ交換が可能なカメラに対し、レンズ交換が不可能なカメラの総称としても用いられます。
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*3 デジタルカメラとは、撮像素子で撮影した画像をデジタルデータとして記録するカメラのことです。
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*4 フィルムカメラとは、被写体像をフィルム(写真フィルム)に露光するカメラです。フィルムの感光剤に銀化合物(銀塩)を用いることから銀塩カメラともいいます。
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*5 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
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*6 レンズバリアとは、レンズの保護のため前面に取り付けられたカバーのことです。カメラをケースに入れずに持ち歩くことの多いコンパクトカメラに取り付けられます。
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*7 ズームレンズとは、ズームによって焦点距離を変えることのできるレンズです。被写体までの距離(撮影距離)を変えずに、被写体の写る大きさを調整することができます。
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*8 ED(Extra-low dispersion)レンズとは、日本語では異常分散レンズといい、波長によって屈折率の異なる異常分散ガラスによって作られたレンズのことをいいます。写真用レンズに適切に用いることで、色収差の少ない像を得ることができます。
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*9 非球面レンズとは、少なくとも1つの面に非球面を採用したレンズのことで、少ないレンズ枚数で収差を補正するために使われます。
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*10 RAW現像とは、デジタルカメラのセンサから出力された未加工のデータ(RAWデータ)をJPEG画像に変換する処理のことをいいます。RAWデータはJPEG画像よりもデータ量が多いため、RAW現像では高画質な写真編集を行うことができます。
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*11 近寄って撮影した写真を近接写真といいます。
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*12 レンズが光源を向いている状態を逆光といいます。逆光では光と影の明暗差が大きくなるためコントラストが高く、光を印象的に写すことができます。また、レンズフレアが出てぼんやりと写ることもあります。
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*13 フレア(レンズフレア)とは、明るい光源がレンズに入った時に生じる、暗部への光の漏れのことです。コントラストが低下し、画像のシャープさが失われる原因となります。
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*14 ゴーストとは、レンズに強い光が入ったときに内部で反射して生じる光の漏れのうち、はっきりとした形状となって表れるものをいいます。 フードを付け、余計な光が入らないようにすることで防止することができますが、逆光などの条件ではどうしても出てしまうことがあります。
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*15 露出とは、記録される写真の明るさのことです。 露出はレンズの絞りやシャッタースピード、そしてセンサの感度により決まります。
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*16 ピントとは、結像点のことをいいます。ピントが合っている部分が鮮明に写るため、メインとなる被写体にピントを合わせるのが写真撮影の基本となります。
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*17 彩度が高くなり、階調性がなくなって塗り潰したようになってしまうことを色飽和といいます。
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*18 写真フィルムは、銀化合物(銀塩)の粒子がランダムに並んで構成されているため、ある程度ざらざらとした粒状感を持っています。基本的に感度が高くなるほど粒子径が大きく、ざらついた写真となります。
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Auto110をポケットに入れて [スタッフRの「撮影に行こう」]
あけましておめでとうございます、スタッフRです。
みなさん、フィルムカメラ*1はお使いでしょうか?
デジカメの便利さや、フィルムの手間やコストを考えると、なかなか手を出しにくいかもしれませんね。
先日公開した記事「ネガフィルムをデジタル化してみませんか?」を参考にすると、ネガフィルム*2のデジタル化も比較的簡単にできると思います。
興味のある方は、ぜひフィルムカメラも試していただきたいです。
さて、今回はこんなカメラを使ってきました。
ペンタックスの「Auto110」という、110(ワンテンと読みます)フィルムを使用するカメラです。
110フィルムとは、ポケットフィルムとも呼ばれる、13mmx17mmの小型のフィルム。
よく用いられる35mm判フィルムよりも小さいことから画質の面で不利であり、110カメラの多くはトイカメラと呼ばれる単純なカメラでした。
ペンタックスの「Auto110」は、そんな中で一眼レフ*3として作られた唯一のカメラです。
小型のミラーレス一眼カメラ*4である「PENTAX Q」と比べてもこんな感じ。
(念のため、右上がPENTAX Qです)
この大きさでガラス製のペンタプリズム*5を搭載し、交換レンズも広角*6から望遠*7、そしてズームレンズ*8とひと通り存在します。
こちらは初代「Auto110」ですが、セルフタイマーや逆光補正などを搭載した後継機「Auto110 Super」も発売されました。
レンズには「PENTAX-110 24mm F2.8」を使用しました。
一緒に写っているレンズキャップはPENTAX Qの40.5mm径キャップです。
110フィルムはサイズが小さいことから、35mm判フィルム換算焦点距離*9は2倍の48mm相当の標準レンズ*10となります。
と、実はこのフィルムサイズ、偶然にもフォーサーズ*11規格とほぼ同じです。
「Auto110」は交換レンズには絞り*12がなく、カメラ側に絞りがある構造です。
フィルムは、A-Powerの「110 Fukkatsu ISO400カラー」を使用しました。
110フィルムは、2009年に富士フイルムの製品が生産終了しましたが、その後紆余曲折を経て現在でも入手可能なものがあります。
とはいえ、使用した「110 Fukkatsu ISO400カラー」と「110 Fukkatsu ISO100モノクロ」は、既に流通在庫分がほぼ無くなっているようで、残るはLomographyの「Lomography Orca 110 B&W Film」と「Lomography Tiger 110 Color Film」くらいのようです。
これらも、いつ無くなるかわからないので、試してみたい方はお早めに。
以下、写真は「PENTAX K-3II」でネガフィルムを撮影し、「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて現像しています。
といっても、取り込みまでに時間を要したので、写真自体は去年の春の撮影です。
こんな感じに少し前の写真が出てくるのも、フィルムっぽいかもしれませんね。
季節外れですが、桜の写真。
微妙にピントがずれていたようです。
ISO感度*13がISO400かつフィルムサイズも小さいため、結構な粒状感*14です。
最近のデジカメに慣れていると、「ピントはどこ?」と言いたくなるかもしれません。
全体的にフレア*15がかったような感じは、フィルムの影響もありそうです。
(単に露光不足*16かもしれませんが、なかなか色が出てくれません…)
春に、休止線の西武安比奈線を見に行った時の写真です。
(公道上から撮影しています。線路敷地内や私有地には入らないようにしましょう)
こういう風景は、ソフトっぽい写りの方が合っているように感じます。
いっそモノクロやセピアにしてしまっても構わないですが、せっかくのカラーフィルムなのでそのままです。
上と同じく、安比奈線。
木漏れ日の眩しさ、感じられるでしょうか。
川越で見かけた、フクロウの彫刻。
やわらかい印象を表現するなら、フィルムを使ってみるのもいいと思います。
さて、今回は「Auto110」で撮影した写真をご紹介しました。
デジカメに慣れている方にとって、フィルムのノイズ感や粒状感、滲んだ感じというのはマイナスに見えるかもしれません。
特にフィルムサイズの小さな110フィルムでは、くっきりと写すのは難しいですが、ゆるい感じの独特な表現を楽しむことができると思います。
現像して一本の「フィルム」として出来上がった時の感動は、デジカメを使っているとなかなか得られないものですね。
それでは、今年も「写真がRAWだから。」をよろしくお願いします!
*1 フィルムカメラとは、被写体像をフィルム(写真フィルム)に露光するカメラです。フィルムの感光剤に銀化合物(銀塩)を用いることから銀塩カメラともいいます。
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*2 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
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*3 一眼レフカメラとは、撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラのことです。実際の撮影イメージを光学ファインダーで確認することができ、視差も生じないという利点を持ちますが、その分内部機構が大きくなるという欠点もあります。
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*4 一眼レフカメラの光学ファインダーの代わりに、液晶モニターや電子ビューファインダーを見ながら撮影するレンズ交換式のデジタルカメラのことです。一眼レフカメラから鏡を廃した構成であるため、内部機構が簡略化でき、小型軽量なものが多いです。
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*5 ペンタプリズムとは、一眼レフカメラのファインダーに用いられる5角柱のプリズムのことです。レンズから入射される像は倒立逆像ですが、ファインダーで正立正像を得るため、1面をダハ面(分割面)として左右反転させる8面体のペンタゴナルダハプリズムが一般的に用いられます。
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*6 広角とは、画角(写る範囲)が広いことをいいます。35mm判換算で50mm付近の焦点距離を標準といい、これよりも短い焦点距離を広角といいます。
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*7 望遠とは、画角(写る範囲)が狭いことをいいます。35mm判換算で50mm付近の焦点距離を標準といい、これよりも長い焦点距離を望遠といいます。
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*8 ズームレンズとは、ズームによって焦点距離を変えることのできるレンズです。被写体までの距離(撮影距離)を変えずに、被写体の写る大きさを調整することができます。
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*9 レンズにより写すことのできる範囲(画角)は、レンズの焦点距離と撮像素子の大きさから決定することができます。35mmフィルム換算焦点距離とは、フィルムのフォーマットで最も多く用いられた35mmフィルムでの画角を基準とした焦点距離の数値のことです。
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*10 35mm判換算で50mm付近の焦点距離のレンズを標準レンズといいます。標準レンズの定義はいくつかありますが、撮影方法を工夫することで広角レンズのような表現や望遠レンズのような表現が可能な万能レンズといえます。
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*11 小型のフォーサーズサイズ(おおよそ 17.3×13.0 mm)のセンサです。
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*12 絞りとは、レンズから入る光の量を調整する機構のことです。
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*13 ISO感度とは、どの程度弱い光まで記録できるかを表します。感度を高くすると、同じ明るさでも速いシャッタースピードで撮影することができますが、その分ノイズが多くなります。
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*14 写真フィルムは、銀化合物(銀塩)の粒子がランダムに並んで構成されているため、ある程度ざらざらとした粒状感を持っています。基本的に感度が高くなるほど粒子径が大きく、ざらついた写真となります。
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*15 フレア(レンズフレア)とは、明るい光源がレンズに入った時に生じる、暗部への光の漏れのことです。コントラストが低下し、画像のシャープさが失われる原因となります。
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*16 露光不足とは、露光(露出)が足りずに露光(露出)アンダーとなることです。
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みなさん、フィルムカメラ*1はお使いでしょうか?
デジカメの便利さや、フィルムの手間やコストを考えると、なかなか手を出しにくいかもしれませんね。
先日公開した記事「ネガフィルムをデジタル化してみませんか?」を参考にすると、ネガフィルム*2のデジタル化も比較的簡単にできると思います。
興味のある方は、ぜひフィルムカメラも試していただきたいです。
さて、今回はこんなカメラを使ってきました。
ペンタックスの「Auto110」という、110(ワンテンと読みます)フィルムを使用するカメラです。
110フィルムとは、ポケットフィルムとも呼ばれる、13mmx17mmの小型のフィルム。
よく用いられる35mm判フィルムよりも小さいことから画質の面で不利であり、110カメラの多くはトイカメラと呼ばれる単純なカメラでした。
ペンタックスの「Auto110」は、そんな中で一眼レフ*3として作られた唯一のカメラです。
小型のミラーレス一眼カメラ*4である「PENTAX Q」と比べてもこんな感じ。
(念のため、右上がPENTAX Qです)
この大きさでガラス製のペンタプリズム*5を搭載し、交換レンズも広角*6から望遠*7、そしてズームレンズ*8とひと通り存在します。
こちらは初代「Auto110」ですが、セルフタイマーや逆光補正などを搭載した後継機「Auto110 Super」も発売されました。
レンズには「PENTAX-110 24mm F2.8」を使用しました。
一緒に写っているレンズキャップはPENTAX Qの40.5mm径キャップです。
110フィルムはサイズが小さいことから、35mm判フィルム換算焦点距離*9は2倍の48mm相当の標準レンズ*10となります。
と、実はこのフィルムサイズ、偶然にもフォーサーズ*11規格とほぼ同じです。
「Auto110」は交換レンズには絞り*12がなく、カメラ側に絞りがある構造です。
フィルムは、A-Powerの「110 Fukkatsu ISO400カラー」を使用しました。
110フィルムは、2009年に富士フイルムの製品が生産終了しましたが、その後紆余曲折を経て現在でも入手可能なものがあります。
とはいえ、使用した「110 Fukkatsu ISO400カラー」と「110 Fukkatsu ISO100モノクロ」は、既に流通在庫分がほぼ無くなっているようで、残るはLomographyの「Lomography Orca 110 B&W Film」と「Lomography Tiger 110 Color Film」くらいのようです。
これらも、いつ無くなるかわからないので、試してみたい方はお早めに。
以下、写真は「PENTAX K-3II」でネガフィルムを撮影し、「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて現像しています。
といっても、取り込みまでに時間を要したので、写真自体は去年の春の撮影です。
こんな感じに少し前の写真が出てくるのも、フィルムっぽいかもしれませんね。
季節外れですが、桜の写真。
微妙にピントがずれていたようです。
ISO感度*13がISO400かつフィルムサイズも小さいため、結構な粒状感*14です。
最近のデジカメに慣れていると、「ピントはどこ?」と言いたくなるかもしれません。
全体的にフレア*15がかったような感じは、フィルムの影響もありそうです。
(単に露光不足*16かもしれませんが、なかなか色が出てくれません…)
春に、休止線の西武安比奈線を見に行った時の写真です。
(公道上から撮影しています。線路敷地内や私有地には入らないようにしましょう)
こういう風景は、ソフトっぽい写りの方が合っているように感じます。
いっそモノクロやセピアにしてしまっても構わないですが、せっかくのカラーフィルムなのでそのままです。
上と同じく、安比奈線。
木漏れ日の眩しさ、感じられるでしょうか。
川越で見かけた、フクロウの彫刻。
やわらかい印象を表現するなら、フィルムを使ってみるのもいいと思います。
さて、今回は「Auto110」で撮影した写真をご紹介しました。
デジカメに慣れている方にとって、フィルムのノイズ感や粒状感、滲んだ感じというのはマイナスに見えるかもしれません。
特にフィルムサイズの小さな110フィルムでは、くっきりと写すのは難しいですが、ゆるい感じの独特な表現を楽しむことができると思います。
現像して一本の「フィルム」として出来上がった時の感動は、デジカメを使っているとなかなか得られないものですね。
それでは、今年も「写真がRAWだから。」をよろしくお願いします!
*1 フィルムカメラとは、被写体像をフィルム(写真フィルム)に露光するカメラです。フィルムの感光剤に銀化合物(銀塩)を用いることから銀塩カメラともいいます。
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*2 ネガフィルムとは写真フィルムの一つであり、明暗や色が反転した状態で記録されるフィルムのことです。写真フィルムとしては最も身近で、印画紙へのプリント時に補正がしやすいという特徴があります。
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*3 一眼レフカメラとは、撮像面とレンズの間に鏡を置く構造のカメラのことです。実際の撮影イメージを光学ファインダーで確認することができ、視差も生じないという利点を持ちますが、その分内部機構が大きくなるという欠点もあります。
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*4 一眼レフカメラの光学ファインダーの代わりに、液晶モニターや電子ビューファインダーを見ながら撮影するレンズ交換式のデジタルカメラのことです。一眼レフカメラから鏡を廃した構成であるため、内部機構が簡略化でき、小型軽量なものが多いです。
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*5 ペンタプリズムとは、一眼レフカメラのファインダーに用いられる5角柱のプリズムのことです。レンズから入射される像は倒立逆像ですが、ファインダーで正立正像を得るため、1面をダハ面(分割面)として左右反転させる8面体のペンタゴナルダハプリズムが一般的に用いられます。
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*6 広角とは、画角(写る範囲)が広いことをいいます。35mm判換算で50mm付近の焦点距離を標準といい、これよりも短い焦点距離を広角といいます。
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*7 望遠とは、画角(写る範囲)が狭いことをいいます。35mm判換算で50mm付近の焦点距離を標準といい、これよりも長い焦点距離を望遠といいます。
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*8 ズームレンズとは、ズームによって焦点距離を変えることのできるレンズです。被写体までの距離(撮影距離)を変えずに、被写体の写る大きさを調整することができます。
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*9 レンズにより写すことのできる範囲(画角)は、レンズの焦点距離と撮像素子の大きさから決定することができます。35mmフィルム換算焦点距離とは、フィルムのフォーマットで最も多く用いられた35mmフィルムでの画角を基準とした焦点距離の数値のことです。
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*10 35mm判換算で50mm付近の焦点距離のレンズを標準レンズといいます。標準レンズの定義はいくつかありますが、撮影方法を工夫することで広角レンズのような表現や望遠レンズのような表現が可能な万能レンズといえます。
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*11 小型のフォーサーズサイズ(おおよそ 17.3×13.0 mm)のセンサです。
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*12 絞りとは、レンズから入る光の量を調整する機構のことです。
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*13 ISO感度とは、どの程度弱い光まで記録できるかを表します。感度を高くすると、同じ明るさでも速いシャッタースピードで撮影することができますが、その分ノイズが多くなります。
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*14 写真フィルムは、銀化合物(銀塩)の粒子がランダムに並んで構成されているため、ある程度ざらざらとした粒状感を持っています。基本的に感度が高くなるほど粒子径が大きく、ざらついた写真となります。
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*15 フレア(レンズフレア)とは、明るい光源がレンズに入った時に生じる、暗部への光の漏れのことです。コントラストが低下し、画像のシャープさが失われる原因となります。
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*16 露光不足とは、露光(露出)が足りずに露光(露出)アンダーとなることです。
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ららぽーと豊洲でおさんぽスナップ [スタッフRの「撮影に行こう」]
こんにちは、スタッフRです。
先日、豊洲に出かける用事があり、少し時間があったため散歩ついでに写真を撮ることに。
以下、写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて現像しています。
カメラは「PENTAX K-3」、レンズには標準ズームレンズ「HD PENTAX-DA 16-85mm F3.5-5.6 ED DC WR」を使用しました。
豊洲といえば「アーバンドック ららぽーと豊洲」です。
元々は石川島播磨重工業(現IHI)の東京第一工場があった場所であり、多くの船がここから進水しました。
(おそらく、むらさめ型護衛艦「あけぼの」が最後かと思われます)
今も「シーサイドデッキ」として当時のドックの面影を残しています。
こちらの写真は、SILKYPIX Developer Studio Pro 7で新しく追加された「部分補正ツール」を使用しています。
元々の写真が「明るい空」かつ「暗いデッキ」のため、曇り空の様子を残しつつデッキを明るくしたいような場合、露出補正だけではどちらかを諦めることになります。
もし物理的にフィルタを使用するなら「ハーフNDフィルタ」という「半分だけ暗くするフィルタ」を使用するのですが、この日は持ち合わせていませんでした。
今回は「段階補正フィルタ」を「ハーフNDフィルタ」のように使用し、地平線から下のみを明るく補正しました。
(「部分補正ツール」について、詳しくはこちらをご覧ください)
クレーンも、当時のままのようです。
せっかくなので、「創像」より「ハードモノクローム」テイストを使用してみました。
(SILKYPIX Developer Studio Pro 7でも、テイストをインポートすることで使用可能です)
曇り空のような白とびしやすい写真には、「ハードモノクローム グレートーン」がおすすめです。
時期によって、夜間のイルミネーションに合わせたライトアップも行われます。
こちらも「ハードモノクローム」テイストを使用しています。
こういったペイントに、なぜ雰囲気を感じるのかは不思議なところ。
史跡好きな方なら、買い物ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
「シーサイドデッキ」は、水上バスの発着用の桟橋としても使用されています。
時間があれば乗ってみたいですね。
スクリューのモニュメントとクレーン、そして跳ね橋をパシャリ。
気付けば、全然ららぽーとっぽさの無い写真ばかりです(ちなみに館内は撮影禁止です)。
こちらの写真はハイキー*1に調整していますが、以前のバージョンのSILKYPIXでも搭載されていたRGBトーンカーブでハイキーにすると、写真の色が抜けて全体が白くなってしまいます。
今回はクレーンの色味を残したかったため、SILKYPIX Developer Studio Pro 7で新しく追加された「Lトーンカーブ」により輝度のみハイキーにしてみました。
(「Lトーンカーブ」について、詳しくはこちらをご覧ください)
今回は「ららぽーと豊洲」を散歩してきました。
時間があまりなかったので、また行ったときに回ってみたいですね。
船好き(特に軍艦好き)の方も、想いを馳せに行ってみてはいかがでしょうか。
さて、「撮影に行こう」はこれが年内最後の更新となります。
ちょうどクリスマスの公開ですね。
各地でイルミネーションイベントが開催されていると思います。
イルミネーションを見ながら、恋人との甘いひとときを過ごしてみては。
*1 ハイキーとは、意図的に露出オーバーにする(明るくする)ことを言います。写真全体を明るくすることで、爽やかな印象に仕上げることができます。RAW現像では撮影後に露出補正やトーンカーブで調整することができます。
記事に戻る
先日、豊洲に出かける用事があり、少し時間があったため散歩ついでに写真を撮ることに。
以下、写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 7」にて現像しています。
カメラは「PENTAX K-3」、レンズには標準ズームレンズ「HD PENTAX-DA 16-85mm F3.5-5.6 ED DC WR」を使用しました。
豊洲といえば「アーバンドック ららぽーと豊洲」です。
元々は石川島播磨重工業(現IHI)の東京第一工場があった場所であり、多くの船がここから進水しました。
(おそらく、むらさめ型護衛艦「あけぼの」が最後かと思われます)
今も「シーサイドデッキ」として当時のドックの面影を残しています。
こちらの写真は、SILKYPIX Developer Studio Pro 7で新しく追加された「部分補正ツール」を使用しています。
元々の写真が「明るい空」かつ「暗いデッキ」のため、曇り空の様子を残しつつデッキを明るくしたいような場合、露出補正だけではどちらかを諦めることになります。
もし物理的にフィルタを使用するなら「ハーフNDフィルタ」という「半分だけ暗くするフィルタ」を使用するのですが、この日は持ち合わせていませんでした。
今回は「段階補正フィルタ」を「ハーフNDフィルタ」のように使用し、地平線から下のみを明るく補正しました。
(「部分補正ツール」について、詳しくはこちらをご覧ください)
クレーンも、当時のままのようです。
せっかくなので、「創像」より「ハードモノクローム」テイストを使用してみました。
(SILKYPIX Developer Studio Pro 7でも、テイストをインポートすることで使用可能です)
曇り空のような白とびしやすい写真には、「ハードモノクローム グレートーン」がおすすめです。
時期によって、夜間のイルミネーションに合わせたライトアップも行われます。
こちらも「ハードモノクローム」テイストを使用しています。
こういったペイントに、なぜ雰囲気を感じるのかは不思議なところ。
史跡好きな方なら、買い物ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
「シーサイドデッキ」は、水上バスの発着用の桟橋としても使用されています。
時間があれば乗ってみたいですね。
スクリューのモニュメントとクレーン、そして跳ね橋をパシャリ。
気付けば、全然ららぽーとっぽさの無い写真ばかりです(ちなみに館内は撮影禁止です)。
こちらの写真はハイキー*1に調整していますが、以前のバージョンのSILKYPIXでも搭載されていたRGBトーンカーブでハイキーにすると、写真の色が抜けて全体が白くなってしまいます。
今回はクレーンの色味を残したかったため、SILKYPIX Developer Studio Pro 7で新しく追加された「Lトーンカーブ」により輝度のみハイキーにしてみました。
(「Lトーンカーブ」について、詳しくはこちらをご覧ください)
今回は「ららぽーと豊洲」を散歩してきました。
時間があまりなかったので、また行ったときに回ってみたいですね。
船好き(特に軍艦好き)の方も、想いを馳せに行ってみてはいかがでしょうか。
さて、「撮影に行こう」はこれが年内最後の更新となります。
ちょうどクリスマスの公開ですね。
各地でイルミネーションイベントが開催されていると思います。
イルミネーションを見ながら、恋人との甘いひとときを過ごしてみては。
*1 ハイキーとは、意図的に露出オーバーにする(明るくする)ことを言います。写真全体を明るくすることで、爽やかな印象に仕上げることができます。RAW現像では撮影後に露出補正やトーンカーブで調整することができます。
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稲毛のあかりに誘われて [スタッフRの「撮影に行こう」]
こんにちは、スタッフRです。
前回の記事で、千葉市稲毛区の「旧神谷伝兵衛稲毛別荘」の写真を掲載しました。
既に先月の出来事となってしまいましたが、この日は稲毛あかり祭「夜灯」の開催日。
今回の記事では、「夜灯」の様子をご紹介したいと思います。
夜灯は、昔の稲毛の浜でカンテラの明かりを頼りにした「夜とぼし漁」が由来とのこと。
稲毛の町の広い範囲で、灯篭によるライトアップが行われます。
以下、写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」にて現像しています。
カメラは「PENTAX K-3」、レンズには標準ズームレンズ「HD PENTAX-DA 16-85mm F3.5-5.6 ED DC WR」と望遠ズームレンズ「smc PENTAX-FA★ 80-200mm F2.8 ED [IF]」を使用しました。
まずは、前回の続きから。庭園での創作灯篭の展示です。
青い光をベースにして、海の記憶を紡いでいるかのようです。
さすがに暗いので、今回は三脚*1を使用しています。
場所を移して、稲毛公園から稲毛公民館へ。
手作りの灯篭の中には、ろうそくが入れられています。
赤みがかった暖かい光が印象的です。
写真に赤みを再現するときは、ホワイトバランス*2の色温度*3を太陽光に近付けましょう。
(オートホワイトバランス*4や「電球」等のプリセットホワイトバランス*5では、赤い色味を打ち消してしまいます)
レンズを替えて、望遠レンズ*6での圧縮効果*7とボケを狙ってみました。
灯篭がぎっしり並んだ光景、望遠で切り取ってみても面白いです。
会場全てを合わせると、手作り灯篭は全部で6000個だったそうです。
稲毛浅間神社の境内も、明かりが灯っていました。
棕櫚紋が多い浅間神社ですが、こちらは千葉氏に縁のある九曜紋です。
境内には、竹灯篭が並んでいました。
ぼんやりとした明かりですが、あえて主役にして撮影してみます。
さっと撮るため、ISO感度*8をISO3200に上げて手持ちで一枚。
夜の手水舎、考えてみればあまり撮る機会がないかもしれません。
せんげん通りからあかり広場へ向かう途中に。
協賛の提灯が数多く照らしていました。
あかり広場のステージでは、たくさんの催し物が行われます。
以上、今年の稲毛あかり祭「夜灯」の様子でした。
いつもは近代的なイルミネーションを撮っている方も、一度見に行かれてはいかがでしょうか。
暖かな明かりは、きっと落ち着くと思います。
*1 三脚とは、三本の脚を持つ台のことです。カメラやビデオを使った撮影で、手ブレを防ぐために用いられます。脚を広げた状態では占有面積が大きくなるため、周囲の状況を確認し、マナーを守って使用しましょう。
記事に戻る
*2 ホワイトバランスとは、光源の影響を打ち消したり、強調したりするために色味を変更する機能です。ホワイトバランスを調整することで、「自然な色」の再現のほか、作品としての「色作り」を行うことができます。
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*3 色温度とは、光源の色を温度で表したもので、単位はK(ケルビン)を用います。写真では、太陽光が5500Kとして想定されています。 タングステン電球は色温度の低い3200Kくらいの光。 一方、昼光色蛍光灯は太陽光よりも青みの強い6500Kくらいの光です。
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*4 オートホワイトバランス(AWB)とは、光源の状況を推定し、自動的に適正な色味に調整する機能のことです。
記事に戻る
*5 プリセットホワイトバランスとは、あらかじめ登録された光源の色温度情報を選択して設定する機能のことです。ユーザの意図に応じて本来の光源と異なるものに合わせ、色味の強調に用いることもできます。
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*6 画角の狭いレンズを望遠レンズといいます。35mm判換算で50mm付近の焦点距離のレンズを標準レンズといい、これよりも長い焦点距離のレンズを望遠レンズといいます。
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*7 圧縮効果とは、近い被写体と遠くの被写体との距離感が少なく感じられる効果のことで、被写体から離れているときに生じます。
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*8 ISO感度とは、どの程度弱い光まで記録できるかを表します。感度を高くすると、同じ明るさでも速いシャッタースピードで撮影することができますが、その分ノイズが多くなります。
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前回の記事で、千葉市稲毛区の「旧神谷伝兵衛稲毛別荘」の写真を掲載しました。
既に先月の出来事となってしまいましたが、この日は稲毛あかり祭「夜灯」の開催日。
今回の記事では、「夜灯」の様子をご紹介したいと思います。
夜灯は、昔の稲毛の浜でカンテラの明かりを頼りにした「夜とぼし漁」が由来とのこと。
稲毛の町の広い範囲で、灯篭によるライトアップが行われます。
以下、写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」にて現像しています。
カメラは「PENTAX K-3」、レンズには標準ズームレンズ「HD PENTAX-DA 16-85mm F3.5-5.6 ED DC WR」と望遠ズームレンズ「smc PENTAX-FA★ 80-200mm F2.8 ED [IF]」を使用しました。
まずは、前回の続きから。庭園での創作灯篭の展示です。
青い光をベースにして、海の記憶を紡いでいるかのようです。
さすがに暗いので、今回は三脚*1を使用しています。
場所を移して、稲毛公園から稲毛公民館へ。
手作りの灯篭の中には、ろうそくが入れられています。
赤みがかった暖かい光が印象的です。
写真に赤みを再現するときは、ホワイトバランス*2の色温度*3を太陽光に近付けましょう。
(オートホワイトバランス*4や「電球」等のプリセットホワイトバランス*5では、赤い色味を打ち消してしまいます)
レンズを替えて、望遠レンズ*6での圧縮効果*7とボケを狙ってみました。
灯篭がぎっしり並んだ光景、望遠で切り取ってみても面白いです。
会場全てを合わせると、手作り灯篭は全部で6000個だったそうです。
稲毛浅間神社の境内も、明かりが灯っていました。
棕櫚紋が多い浅間神社ですが、こちらは千葉氏に縁のある九曜紋です。
境内には、竹灯篭が並んでいました。
ぼんやりとした明かりですが、あえて主役にして撮影してみます。
さっと撮るため、ISO感度*8をISO3200に上げて手持ちで一枚。
夜の手水舎、考えてみればあまり撮る機会がないかもしれません。
せんげん通りからあかり広場へ向かう途中に。
協賛の提灯が数多く照らしていました。
あかり広場のステージでは、たくさんの催し物が行われます。
以上、今年の稲毛あかり祭「夜灯」の様子でした。
いつもは近代的なイルミネーションを撮っている方も、一度見に行かれてはいかがでしょうか。
暖かな明かりは、きっと落ち着くと思います。
*1 三脚とは、三本の脚を持つ台のことです。カメラやビデオを使った撮影で、手ブレを防ぐために用いられます。脚を広げた状態では占有面積が大きくなるため、周囲の状況を確認し、マナーを守って使用しましょう。
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*2 ホワイトバランスとは、光源の影響を打ち消したり、強調したりするために色味を変更する機能です。ホワイトバランスを調整することで、「自然な色」の再現のほか、作品としての「色作り」を行うことができます。
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*3 色温度とは、光源の色を温度で表したもので、単位はK(ケルビン)を用います。写真では、太陽光が5500Kとして想定されています。 タングステン電球は色温度の低い3200Kくらいの光。 一方、昼光色蛍光灯は太陽光よりも青みの強い6500Kくらいの光です。
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*4 オートホワイトバランス(AWB)とは、光源の状況を推定し、自動的に適正な色味に調整する機能のことです。
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*5 プリセットホワイトバランスとは、あらかじめ登録された光源の色温度情報を選択して設定する機能のことです。ユーザの意図に応じて本来の光源と異なるものに合わせ、色味の強調に用いることもできます。
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*6 画角の狭いレンズを望遠レンズといいます。35mm判換算で50mm付近の焦点距離のレンズを標準レンズといい、これよりも長い焦点距離のレンズを望遠レンズといいます。
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*7 圧縮効果とは、近い被写体と遠くの被写体との距離感が少なく感じられる効果のことで、被写体から離れているときに生じます。
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*8 ISO感度とは、どの程度弱い光まで記録できるかを表します。感度を高くすると、同じ明るさでも速いシャッタースピードで撮影することができますが、その分ノイズが多くなります。
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ワインの香りの残る洋館を訪ねて [スタッフRの「撮影に行こう」]
こんにちは、スタッフRです。
先日、千葉市の稲毛区にある「旧神谷伝兵衛稲毛別荘」へ許可を得て、写真を撮影してきました。
名前の通り、「ワイン王」として知られる神谷伝兵衛氏が、主に来賓用の別荘として使用していた洋館です。
千葉街道沿いに位置していますが、昔は海岸線がこの辺りまであったとか。
「富士山を眺めることのできる海岸沿い」として、別荘や邸宅が並んでいたそうです。
旧別荘は、現在「千葉市民ギャラリー・いなげ」の敷地内で一般公開されています。
以下、写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」にて現像しています。
カメラは「PENTAX K-3」、レンズには「HD PENTAX-DA 16-85mm F3.5-5.6 ED DC WR」を使用しました。
中へお邪魔すると、まさしく洋館といった様子の一階です。
別荘内にはワインにちなみ、ブドウのモチーフが多く見られます。
探してみるのもおもしろいですね。
螺旋階段を上がって、二階へ。
シャンデリアの明かりでできた影が綺麗です。
二階は、外観からは想像ができないほど、一気に純和風に変わります。
とはいえ、いい意味で生活感をまったく感じません。
写真には写っていませんが、和室の床柱にはブドウの古木が使われています。
とても立派で見事な装飾となっていますので、ぜひご覧いただきたいです。
出がけに一枚。
洋館を照らす明かりの色が青いことに気付かれた方もいるかもしれませんね。
この日は、稲毛あかり祭「夜灯」の開催日。
旧別荘では、夜間の特別ライトアップと、庭園での創作灯篭の展示が行われていました。
庭園の創作灯篭は、前述の昔の海岸線を偲んで、海辺をイメージしたものとなっていました。
「夜灯」の様子については、次回の記事にてご紹介したいと思います。
先日、千葉市の稲毛区にある「旧神谷伝兵衛稲毛別荘」へ許可を得て、写真を撮影してきました。
名前の通り、「ワイン王」として知られる神谷伝兵衛氏が、主に来賓用の別荘として使用していた洋館です。
千葉街道沿いに位置していますが、昔は海岸線がこの辺りまであったとか。
「富士山を眺めることのできる海岸沿い」として、別荘や邸宅が並んでいたそうです。
旧別荘は、現在「千葉市民ギャラリー・いなげ」の敷地内で一般公開されています。
以下、写真は「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」にて現像しています。
カメラは「PENTAX K-3」、レンズには「HD PENTAX-DA 16-85mm F3.5-5.6 ED DC WR」を使用しました。
中へお邪魔すると、まさしく洋館といった様子の一階です。
別荘内にはワインにちなみ、ブドウのモチーフが多く見られます。
探してみるのもおもしろいですね。
螺旋階段を上がって、二階へ。
シャンデリアの明かりでできた影が綺麗です。
二階は、外観からは想像ができないほど、一気に純和風に変わります。
とはいえ、いい意味で生活感をまったく感じません。
写真には写っていませんが、和室の床柱にはブドウの古木が使われています。
とても立派で見事な装飾となっていますので、ぜひご覧いただきたいです。
出がけに一枚。
洋館を照らす明かりの色が青いことに気付かれた方もいるかもしれませんね。
この日は、稲毛あかり祭「夜灯」の開催日。
旧別荘では、夜間の特別ライトアップと、庭園での創作灯篭の展示が行われていました。
庭園の創作灯篭は、前述の昔の海岸線を偲んで、海辺をイメージしたものとなっていました。
「夜灯」の様子については、次回の記事にてご紹介したいと思います。