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夢の島熱帯植物館に行ってきた [スタッフRの「撮影に行こう」]

こんにちは、スタッフRです。
みなさん、草花の撮影と言うと、春の花を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
春といえば、「桜」や「菜の花」。
あるいは、秋の「コスモス」を浮かべる方もいるでしょうね。
全国にも、様々な名所があると思います。
今回は、「冬だけど花を撮りたい!」という方もいると思い、こんな場所へ行ってきました。
以下、「PENTAX K-5IIs」に「smc PENTAX-DA 35mm F2.8 Macro Limited」をつけて撮影、現像は「SILKYPIX Developer Studio Pro 6」にて行っています。
レンズについては、こちらの記事をご覧ください。

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さて、どこでしょうか?
もちろん、日本です。
正解は、「夢の島熱帯植物館」です。タイトルでバレバレですね。
ここでは、その名のとおり、「熱帯植物」に特化した展示が行われています。
清掃工場の余熱を利用した温室はとても暖かく、冬の外気に慣れた体にはむしろ暑いくらいです。
アクセスは新木場駅から徒歩で可能なので、気軽に楽しめると思います。
大温室は3つのエリアに分かれていて、様々な熱帯植物を見ることができます。
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熱帯の水辺の植物を、寄って撮影。
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おなじみの果実をつける植物なども、見ることができます。
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こんな、いかにも「熱帯植物!」といった植物が、温室の中に生い茂っています。
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もちろん、季節による花の移ろいを楽しむこともできます。

また、食虫植物のみを扱った温室もあり、
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マクロレンズを持っていけば、楽しめること請け合いです。

当ブログでも、何度かマクロレンズに関する記事を掲載していますので、
マクロレンズを使った撮影に興味があれば、ぜひご一読ください。(「写真を撮りに行こう。「三陽メディアフラワーミュージアム」」)
マクロレンズは、簡単に説明すると「小さな被写体を大きく写すことのできるレンズ」です。
また、「近くまでピントを合わせることのできるレンズ」とも言えます。

一言で「マクロレンズ」と言っても、実際には様々なマクロレンズがあります。
「標準マクロ」や「望遠マクロ」と色々なマクロレンズがありますが、「どれを選んでいいかわからない」と思うかもしれません。
撮影倍率の違いはもちろんですが、画角の違いも重要になってきます。
画角とは、実際に撮影可能な範囲のことを指します。
画角の違いは、同じセンササイズであれば光学系固有の焦点距離*1 の違いでもありますが、同じ等倍マクロレンズでも、画角が異なれば撮影できる写真も異なります。
具体的には、
・写真に写る背景の違い
・ワーキングディスタンスの違い
に繋がります。

画角の広い、広角~標準マクロであれば被写体以外の背景も写し込めるので、その場の雰囲気をイメージしやすい写真を撮ることができます。逆に中望遠~望遠マクロであれば背景をあまり含めない写真になります。
前後のボケ方も、同じ開放F値*2  のレンズでも広角ほどボケは弱く、望遠は強くボケます。
このため、撮影対象だけを切り取った写真を撮りたいなら、望遠系のマクロレンズのほうが向いていると言えます。

さて、先ほど「ワーキングディスタンス」という、聞き慣れない言葉が出てきました。
これは、単純に「撮影対象からレンズまでの距離」を表します。
(似た言葉に「最短撮影距離」がありますが、これは「撮影対象からセンサまでの距離」を表します)
撮影対象を同じ大きさで写す場合に、焦点距離が短いとワーキングディスタンスは短く、逆に焦点距離が長いとワーキングディスタンスは長くなります。
つまり、被写体との距離が制限される場合、ワーキングディスタンスの違い、ひいては焦点距離の違いを考える必要が出てきます。
たとえば、「尾瀬でミズバショウを撮りたい」とき、行ったことのある方ならわかると思いますが、木道から距離があり、近付けません。
こんなときに、望遠系のマクロレンズが便利になってくるわけです。
もちろん、望遠になる分、手ブレしやすくなるので、三脚を使うなどの対策も必要になってきます。

今回は、被写体までかなり寄れることが予想できたので、標準マクロである「smc PENTAX-DA 35mm F2.8 Macro Limited」を使用しました。
標準マクロは、被写体以外の背景も写し込めるので、その場の雰囲気をイメージしやすい写真を撮ることができます。たとえば、2枚目の花の写真では、背景に水辺の雰囲気を入れています。
また、3枚目の写真5枚目の写真は、「いくつも生っているんだな」「いっぱい咲いているんだな」ということがわかります。
6枚目の写真も、温室の雰囲気が背景から感じられると思います。

標準マクロは、ワーキングディスタンスが短いため、マクロレンズとして使う場合は寄らなければならず、かえって使いにくい場合もあります。
ただし、もちろんマクロ領域以外に「標準」レンズとしても使うことができるため、汎用性の高い、いわゆる「優等生」な性格のレンズと言えます。

逆に、中望遠~望遠マクロであれば背景を含めず、被写体のみにクローズアップした写真を撮ることができます。
ペンタックスのレンズでは、中望遠のマクロレンズとして「smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR」がラインナップされています。
背景がごちゃごちゃしているような場合や、あまり被写体に近付けない場合、このような中望遠~望遠マクロレンズも検討してみましょう。

そんなこんなで、今回は「ワーキングディスタンス」に焦点を絞ってお送りしました。
今回お邪魔した「夢の島熱帯植物館」のように、国内外様々な場所に「温室を持つ植物園」があります。
場所によって、異なる植生が再現されていて、身近なところで別世界を体験することができます。
もちろん、冬には身近にも「山茶花」や「寒椿」が咲いていますので、近くの公園へ散歩に行くのもいいですね。
そんなときは、ぜひカメラを一緒に持って行ってみてください。

*1 焦点距離とは、レンズの中心点(主点)から焦点までの距離のことです。焦点距離が短いと画角が広く(広角)、長いと画角が狭く(望遠)なり、その中間が標準と呼ばれます。記事に戻る

*2 開放F値とは、レンズの絞りを最大に開けた状態、一番光を取り込める状態のF値です。 (F値は小さいと明るく、大きいと暗くなります) 記事に戻る
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