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手ブレしないようにイルミネーションの写真を撮ってみよう [撮影に行こう]

どうも、スタッフHです。
夜になると、色々と街灯に照らされた風景だったり、イルミネーションだったり、と面白い被写体がありますね。
クリスマスツリーなどは、とくに見る人を楽しませる工夫がされているので、写真に撮りたくなりますね。
ただ、光が少なくなる夜の写真は、手ブレがしやすくなる、というところで、撮影も大変だったりします。
今回は、手ブレしないように写真を撮るには、どうしましょうか、ということをお話ししたいと思います。

光が少ない夜の写真だと、なぜ、手ブレしやすくなるかと、デジカメで光を写真として記録する仕組みが関係しています。
デジカメは、イメージセンサーというところで、光を感知しています。
イメージセンサーが見ている光が、デジカメに写真として記録されます。
つまり、イメージセンサーで感じている光の量が少ないと暗い写真が、光の量が多いと明るい写真が撮影されます。
イメージセンサーで記録する光の量を調節する方法として、絞り値、ISO感度、シャッタースピード、の3つがあります。
ここでは、ISO感度とシャッタースピードについて、説明したいと思います。(この辺りの話は、スタッフRさんの記事も併せてご覧ください。)

ISO感度というものは、イメージセンサーでどのくらいの光の強さを記録するか、というものを表しています。
ISO感度が高いと、弱い光でも記録ができるようになります。
なので、高いISO感度が設定できるカメラは、夜景など暗い場所での撮影で役に立ちます。
ここまで説明したところで、「高いISO感度を設定できるんだったら、それを設定すればいいよね」と思われるかもしれませんが、ISO感度が高いとノイズの問題が出てきます。
詳しい話をすると難しくなってしまうので、ざっくりと説明しますと、ISO感度を高くすると、弱い光(信号)を記録しようと光を増幅させるため、ノイズも増幅されてしまうのです。
なので、ISO感度を高く設定すると、ざらざらしたノイズが目立ってしまいます。
そのため、単に、ISO感度を高く設定すればいい、という話ではありません。

ISO感度は、イメージセンサーが記録できる光の量の設定ですが、イメージセンサーが光を記録する時間を調整することで、写真の明るさを制御することもできます。
シャッタースピードを調整することで、イメージセンサーが光を記録する時間を制御できます。
ISO感度が同じ場合だと、イメージセンサーに光が入る時間を長くしてあげれば、その分、多くの光を記録できますので、明るく写真を撮ることはできます。
暗い場所での撮影でも、シャッタースピードを遅くして、イメージセンサーに光が入る時間を長くして、適切な明るさの写真を撮影することができます。

夜景など、暗い場所・暗いシーンの撮影では、ある程度高めのISO感度と遅いシャッタースピードで写真を撮影することになります。(ここで「ある程度」と言ったのは、さきほどのノイズの問題があるためです。カメラによって、どのくらいまでのISO感度ならノイズが気にならないか、というのは違いますのでご注意を。)
シャッタースピードが遅くなる、ということは、イメージセンサーが光を記録する時間が長くなる、ということです。
そのため、イメージセンサーで光を記録している間に、カメラを持っている手が動くと、ブレた写真が記録されてしまいます。
なので、暗い場所・暗いシーンでの撮影では、いかに手ブレをしないで撮影をするか、ということが重要になってきます。

カメラで設定できるISO感度で、どのくらいの数値までだったら、ノイズが気にならないか、ということや、どのくらいのシャッタースピードだったら、手ブレするか、ということは、お使いのカメラやレンズによりますので、撮影前に確認しておくと、いざ、撮影するときの指針になるのではないかと思います。

スタッフRさんの夜景写真の記事のように、三脚やレリーズを使う、というのが、手ブレせずに写真を撮る方法の代表的なものだと思います。
が、写真を撮ろうと思って出かけたのではなく、たまたま、外に出かけていた時に、ちょっと夜景を写真に撮ろうかな、という感じだと、三脚やレリーズを持っていない、ということがあるかと思います。
そういうときに、どうするか?
とりあえず、何も考えずに、ぱっと撮影すると下の写真のような感じで、手ブレした写真になってしまいます。
SDIM2711.jpg
この写真は、ISO感度400、シャッタースピード1/25秒、という設定で撮影しています。
さて、この写真を、ちょっと工夫して撮影してみると、下の写真のように撮影できます。
SDIM2712.jpg
ISO感度、シャッタースピードともに、先ほどの写真と同じ設定になっています。
(若干、暗く見えるのは、イルミネーションが時間がたつにつれて変化しているためです)

では、どのようにして撮影をしたか、というお話を。
手ブレする原因としては、シャッターを押したときにカメラが動いてしまう、というのがあります。
シャッターボタンを押していますので、物理的にカメラも動いてしまいますので、シャッタースピードが遅いと、この動きでブレてしまいます。
ですので、シャッターボタンを押したタイミングで撮影をしない、ということで、シャッターを押したことによるブレを抑える、というのが一つの手です。
カメラの設定でセルフタイマーが設定できるかと思いますので、そちらを使って、シャッターボタンを押して、しばらくしてから、撮影を開始する、という風にします。
セルフタイマーの設定は、カメラによってどうやるかは違いますので、お使いのカメラの説明書などを参考にしてください。
私の使っているカメラ(SIGMA dp2 Quattro)ですと、「ドライブモード」という項目から設定ができます。
IMG_20150114_022344.jpg

さて、セルフタイマーを設定することで、シャッターボタンを押したことによる手ブレを防ぐことができるようになりました。
セルフタイマーを設定することで、シャッターボタンを押してから数秒後にシャッターが切られるようになるので、シャッターボタンを押したことによる手ブレを防げます。
次は、写真撮影中にカメラが動くことによる手ブレです。
基本的に、手がピタッと静止している、ということは、ほとんどありません。(わからないレベルで動いています。自分の手をじっと見てみると分かるかと思いますが)
そのため、デジカメが撮影している間の手ブレは、頑張って動かないようにしましょう、ということになります。
基本的なとこでは、脇を締めてカメラを構える、ということが挙げられます。
撮影場所の近くに手すりなど、カメラを置くことができる場所があれば、いっそ、手すりなどにカメラを置く、というのも手の一つだと思います。
また、カバンなど持っていれば、カバンを利用して、カメラを動かないようにする、など、工夫はいろいろあるかと思います。
ちなみに、今回の撮影の場合ですと、実は、アングル的に地面から見上げる形で撮影していましたので、思い切って、カメラを持つ手を地面に置いて固定する、ということをしています。

ということで、セルフタイマーとカメラを持つ手を固定して撮影すると、普段だと手ブレするような場面でも、手ブレせずに撮影をすることができます。
ちょっとした工夫で、このように色とりどりのイルミネーションの写真が撮影できます。
時間ごとに、ライトの色が変わっていくツリーを何枚かおまけに。

SDIM2714.jpg
ISO感度400, シャッタースピード1/25秒

SDIM2715.jpg
ISO感度400, シャッタースピード1/40秒

ということで、今回は、三脚やレリーズを使わずにイルミネーションの写真を撮ってみよう、というお話でした。
セルフタイマーを使ったり、撮影方法を工夫することで、手ブレせずに写真を撮ってみましょう。

最後の最後に、おまけ話。
「今日の一枚」で掲載しているこちらのマヌルネコは、室内の暗めの場所で撮影をしているため、手ブレしやすい被写体です。
動物写真、ということで、あまりノイズが目立ってほしくないので、ISO感度を100に設定して撮影しています。
先ほどお話しした通り、ISO感度は低めの設定ですので、明るくしようと思うと、シャッタースピードを遅くする必要があります。
この写真は、シャッタースピード1秒で撮影できたので、室内の暗めの場所でも、十分明るい写真になっています。
たまたま、この写真を撮影した時に、マヌルネコが動かなかった、ということもあって、このシャッタースピードでもブレのない写真が撮影できました。
この時は、どうやって、手ブレのない写真にしたか、と言いますと、レンズフードをかぶせて、レンズフードをマヌルネコの手前にあるガラスにピッタリくっつける、という方法を使っています。
ちなみに、このようにすると、PLフィルターを使わなくても、ガラスの映り込みを防げる、というメリットもあります。(この辺りの話はスタッフRさんのPLフィルターの記事をご参考にしてください。)

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