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新宿へ、三脚持って夜景を撮りに [スタッフRの「撮影に行こう」]

こんにちは。スタッフRです。
そろそろ寒い季節ですが、風が冷たいかわりに澄んだ空。
みなさん、体調はいかがでしょうか。
冬場は気温が下がる代わりに乾燥するので、とても空が綺麗になります。
というわけで、たまには夜の都会の街並みを眺めに。
はい、今回は夜景の撮影です。
寒いので、風邪を引かないよう防寒だけはしっかりと準備したほうがいいですね。

今回は新宿のビルを下から写そうと考えていたため、広角レンズの「smc PENTAX-DA 21mm F3.2 AL Limited」を持ち出しました。

141121_00_DA21.jpg
現在はコーティングと絞り形状が新しくなった「HD PENTAX-DA 21mm F3.2 AL Limited」が発売されています。
広角レンズは、人の視角よりも広い範囲を写すことができるレンズです。
反面、被写界深度が深くなり、F値の小さなレンズでもボケを楽しむような撮影表現は苦手です。
ここで、被写界深度とは、ピントの合う範囲のことです。
「F値が小さい」、「焦点距離が長い」、「被写体までの距離が短い」ほど浅く、ピントの合う範囲が狭くなります。
逆に「F値が大きい」、「焦点距離が短い」、「被写体までの距離が長い」ほど深く、ピントの合う範囲が広くなります。
F値とは、レンズの絞りの値のことです。
F値が小さいほど明るく、被写界深度が浅くなります。
逆に大きいほど暗く、被写界深度が深くなります。

ボディはPENTAX K-3
あとは、三脚があるととても心強いです。
冬場の撮影はただでさえ寒いので、撮影する手が震えて手ブレしやすくなります。
単焦点にしたのは、三脚も持って行くのでなるべく荷物を軽くしたかったから。
夜景撮影では強い光が入った場合にフレアやゴースト等の影響がわかりやすいため、なるべくフードを取り付けて撮影したいところです。
フレア、ゴーストとは、レンズに強い光が入ったときに内部で反射して生じる光の漏れのことです。
フードを付け、余計な光が入らないようにすることで防止することができますが、逆光などの条件ではどうしても出てしまうことがあります。
もしかしたらレンズに手をかざして撮っている様子を見たことがあるかもしれませんが、あれは「ハレ切り」と呼ばれるフレアを防止するためのおまじないです。

その点、このレンズは逆光に強くフレアが生じにくいです。また、フード含めて非常にコンパクトな造り。
上の写真は既にフードを取り付けた状態です。
もちろん、筆者が金属鏡筒の単焦点好きというのもあります(笑)
一般的なキットレンズの標準ズームが広角側18mm、開放F値もF3.5くらいが主流のため、
「キットレンズしか持ってない」というような方でも同じような写真は撮れると思います。
(RAW現像にはSILKYPIX Developer Studio Pro 6を使用しています。)

141121_01_shinjuku.jpg
感度はK-3の最低感度ISO100に設定し、絞りを開放にして都庁を長秒時露光。
要するに、長い時間を掛けて撮影したものです。シャッタースピードは6秒です。
絞りを開けた分、よく見ると星も写っています。
うまく撮影すれば、都庁に星の軌跡を絡めたりできますね。

ここで、感度についても少し触れておきます。
感度(ISO感度)とは、簡単に言うと「どれだけ光を記録することができるか」を表します。
ISO100、ISO200などと表記し、数字が大きいほどわずかな光も記録することができます。
ISO200であればISO100の2倍の明るさになる、というわけです。
ただし、感度が高いとその分ノイズも大きくなってしまうため、ノイズの少ない綺麗な画像を撮影したい場合にはなるべく小さい感度にする必要があります。
その代わり、感度が低いと光を取り込むのに時間がかかるため、ブレないよう三脚などで固定して撮影する必要があります。
先ほど「最低のISO100」にしたのは、なるべくノイズを少なくしたかったからです。
(カメラのセンサによっては低すぎても画像が荒れることがあるため、機種によっては最低感度が最適な値ではない場合もあります。)
逆に高感度であれば手持ちでも撮影可能なシャッタースピードで撮影できますが、その分ノイズが多くなります。
フィルムカメラでは、感度は「フィルムの感光材料がどれだけ光に反応するか」というフィルム固有の値でした。
このため、感度を撮影ごとに変更できるのはデジタルカメラの大きなメリットです。

夜景を見に行く、かつ荷物に余裕があるのなら、小さくてもいいので三脚も持って行きましょう。
ただし、往来等の邪魔になるような場所では使えません。迷惑にならないよう注意です。

141121_02_shinjuku.jpg
こちらはコクーンタワー。
特徴的な外見が、灯かりに照らされると更に強調されているような印象を受けます。

そうそう、三脚を使う場合は風の影響を強く受けます。
伸ばせるからと三脚の脚を最大まで伸ばすと、その分揺れには弱くなってしまうので気を付けましょう。
また、カメラに触れずにシャッターを切ることも大事です。
リモートレリーズやリモコン等がある場合は使うのを忘れずに。なければセルフタイマーでも代用できます。
後から確認してブレているようなら、このあたりが原因かもしれません。
リモートレリーズとはカメラのシャッターをケーブル越しに押すことのできる装置です。
ペンタックスではケーブルスイッチCS-205が相当します。
よくスタジオで写真屋さんが手元で押してるあのボタンですね。
フィルムカメラではシャッターボタンを物理的に押し込むタイプでしたが、最近はほとんどが電気的なボタンになっています。

一方、こちらは新宿駅前。

141121_03_shinjuku.jpg
光芒を出したかったので、絞りをF6.3まで絞っています。(あまり目立っていませんが)
光芒とは、光の筋のこと。電球などの強い光源を撮影すると発生します。
レンズには光の量をコントロールする「絞り」があります。
絞りは開放では円形ですが、絞っていくと絞り羽根の枚数によって角ばった形状になります。
絞りの辺の部分では光が回折という現象を起こし、結果として回折光が光芒となって現れる、という仕組みです。
ちなみに、羽根が偶数だと枚数分の筋が、奇数だと枚数の2倍の筋が現れます。

さて、感度を下げてノイズの少ない写真にしたいのですが、撮影は駅前の歩行者デッキから。
時間帯的に人も少ないとはいえあまり道幅もなく、三脚は設置できません。
もっとも、デッキのようなある程度の高さの手すりがあるような場所では三脚は不向きです。
この時はデッキの手すりにカメラを固定し、シャッタースピード1.3秒で撮影。
もちろん、こういう撮り方をするときはカメラを落とさないように十分注意しましょう。
ちなみに、ゴリラポッドのように脚を巻き付けて固定する三脚があれば撮りやすくなります。

以上、今回は夜景について書いてみました。
三脚があるだけで手ブレを防ぐことができ、これだけで綺麗な写真に。
ちょっと寒いし、撮りに行くのは少しだけ億劫かもしれません。
でも、きっと夜景を撮るのが楽しくなりますよ。

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