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大口径レンズで公園・神社を散策しよう [スタッフRの「撮影に行こう」]

こんにちは、スタッフRです。
みなさん、一眼レフカメラで撮った写真というと、やはり「きれいなボケ」を期待する方が多いのではないでしょうか。
「きれいなボケ」の写真を撮るには、いくつかの方法があります。
・F値*1 を小さくして撮影する
・望遠で撮影する
・被写体との距離を近くして撮影する
最近は、これに加えて「ソフトウェアでボカす」という方法もありますね。
F値を小さくするにはレンズ側に限界があるため、レンズの絞りを最も開いた状態である「開放F値」が小さいレンズが必要です。
一般的に、開放F値が小さいレンズを「大口径レンズ」といいます。*2 
F値が小さい、光をより多く取り込める、ということは、「大きな単レンズが必要」であるため、このような言い方をします。

さて、今週はこのレンズ。
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smc PENTAX-FA 50mm F1.4です。
ペンタックスのフィルム時代のレンズですが、今も現役でラインナップに加わっています。
カメラメーカー各社とも、50mmという焦点距離は画角*3 が自然でコンパクト、かつ無理のない設計で明るいレンズが作れるため、「標準レンズ」として最も安価なレンズでした。
「50mmが標準」と書きましたが、これはあくまで35mmフィルムを使った時の画角に対するお話。*4 
今回はAPS-Cサイズのセンサを搭載するPENTAX K-5IIsを使用しているため、35mm版換算した75mmくらいの「大口径中望遠」レンズになります。
このレンズは少し前に値上げされていますので、ペンタックスのレンズでは現在はデジタル一眼レフ向けの「smc PENTAX-DA 50mm F1.8」が最も安価でおすすめです。*5 
(本当は最新のスターレンズ*6 smc PENTAX-DA★ 55mm F1.4 SDM」を使いたいところですが、残念ながら所有していません)

今回は川越市の「仙波河岸史跡公園」と、そのお隣の「仙波愛宕神社」に行ってきました。
カメラはPENTAX K-5IIs、現像にはSILKYPIX Developer Studio Pro 6を使用しています。

141226_01_kawagoe.jpg
公園のベンチを切り取って一枚。絞りは一段絞ったF2です。
「一段絞る」というのは、絞りの面積を半分にする、ということです。
このときF値は約1.4倍(正確には、√2倍)になるため、今回であれば開放F1.4からF2まで絞ることになります。
二段絞ればF2.8、三段絞ればF4です。
絞りの数値は一見すると中途半端に見えるかもしれませんが、しっかりとした意味があります。
このレンズの画角は、キットレンズ(18-55mm)をお持ちであれば、一番望遠の55mm側が同じくらいです。
「少し狭い」と感じる方が多いかもしれませんが、何かのクローズアップや、あるいは人物のバストアップなどに使いやすい画角です。

141226_02_kawagoe.jpg
こちらは、少し絞って撮影。
池の周りにウッドデッキが組まれており、遊歩道として散策できます。
近所の方のお散歩コースです。

141226_03_kawagoe.jpg
池に集まる水鳥の観察もできます。
この辺りは昔「新河岸川の舟運」が行われていた船着場跡で、今では住宅地の中になりましたが、こうして一部のみが雑木林と湿地として残されています。

続いて、お隣の仙波愛宕神社へ。

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丘の上の神社に続く道は公園の端にあり、ここは昔「仙波の滝」だった場所。
水神様が、かつての面影を残しています。
大口径レンズは「明るい」ため、手持ちであっても手ブレしないシャッタースピードで撮影できます。
最近のデジタルカメラは感度も上げることができるので、まさに鬼に金棒、いえ、龍王に倶利伽羅剣です。

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ちょっとコミカルな狛犬さん達がお出迎え。
同じくらいの目線になるように、しゃがんで撮影しています。
会話が聞こえてきそうな、活き活きした表情です。
仙波愛宕神社、丘の上と書きましたが、実はこの丘は古墳です。
この辺りにはもともと「仙波古墳群」と呼ばれる古墳がいくつか点在しています。

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参拝の帰り、参道の水仙をパチリ。
絞り開放だと被写界深度が浅くピントを合わせにくいので、一段か二段絞ると安定します。
(できれば、絞り開放の写真を載せたかったのですが…)

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少し季節が過ぎましたが、紅葉もきれいでした。

みなさんも、カメラ片手に、公園まで散策に行ってみてはいかがでしょうか。
ズームレンズだと、いつもの視点で撮ってしまいがちです。
単焦点レンズを通してみることで、違った視点で、新しい発見。
意外と近くに、興味の沸く何かが待っているかもしれません。

*1 F値とは、レンズの取り込むことのできる光の量、すなわち明るさを表します。F値が小さいほど明るく、F値が大きいほど暗くなります。記事に戻る

*2 大口径レンズの具体的な定義はありませんが、35mmフィルムカメラやAPS-Cサイズのセンサを搭載する一眼カメラであれば、ズームレンズは開放F値がF2.8通しのものを、単焦点標準レンズはF2よりも小さいものを指すことが多いです。広角レンズや望遠レンズの場合、焦点距離に応じて変わりますが、15mmF2.8や、あるいは300mmF2.8、400mmF4など、実際にレンズ口径が大きいものを指します。記事に戻る

*3 画角とは、写真を撮るときに写る「範囲」のことです。記事に戻る

*4 同じような画角の「標準レンズ」は、APS-Cサイズのセンサでは35mm、フォーサーズでは25mmの焦点距離のレンズとなります。記事に戻る

*5 2015/1/2現在。記事に戻る

*6 ペンタックスのレンズには、通常のレンズのほかに、最高級のレンズ「スターレンズ」や、描写の「味」を求めた「Limitedレンズ」があります。記事に戻る

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